亀有香取神社:頑張れ、パリ五輪日本代表!「武の神様」と「足腰の神社」でスポーツ必勝祈願

AI要約

御朱印集めを楽しむため、亀有香取神社を訪れる

神社周辺の魅力や歴史的な要素を探索しながら散策する

神社の取り組みや特色を知るとともに、御朱印をいただく

亀有香取神社:頑張れ、パリ五輪日本代表!「武の神様」と「足腰の神社」でスポーツ必勝祈願

神社仏閣の最寄り駅のひと駅手前で下車し、散策しながら寺社で御朱印をいただきます。今回は東京・亀有にある亀有香取神社を訪れました。

 私の趣味は御朱印集めです。とはいえ、ただ神社仏閣を訪れるだけではもったいない。せっかくなら健康促進も兼ねて、目的の神社仏閣の最寄り駅のひと駅手前で下車。散策しつつ、周辺の街の魅力も織り交ぜながら御朱印旅に励みます。題して「ひと駅手前から歩いて行く神社仏閣1万歩の旅」──第5回は東京・亀有の「亀有香取神社」を訪れました。

 

パリオリンピックで日本代表に活躍してほしい!

 7月26日(金)から8月11日(日)まで、パリオリンピックが開催されます。私はオリンピックのガチ応援勢ではありませんが、気になる競技はチェックするライト応援勢。今回から採用された新競技の「ブレイキン」はぜひ見たいと思っています。サッカーも好きなので絶対見たいし、もちろんほかの競技の日本代表のみなさんにも頑張ってほしい! ということで、アスリートの方々も参拝する神社らしいという噂を聞き、亀有香取神社を尋ねることにしました。こちらの神社で、オリンピックでの日本代表の活躍を願ってきたいと思います。

 

「亀有」の一つ手前は「綾瀬」

 亀有香取神社の最寄り駅はズバリ亀有駅。一つ手前の綾瀬駅から歩きます。亀有はマンガ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(以下「こち亀」)の舞台としても知られています。私は主人公の両さんが何らかの大会で賞金稼ぎをする話や、オタク文化を通じてもうけようとする話、モテない話(80年代~2000年前半くらいの作品)が好きなんですよね。とはいえ実際に足を運んだことはないエリアなので楽しみです。

 

人々の暮らしに密着した商店街

 綾瀬駅の東口北側へ出ると商店街が広がっていました。パン屋やテイクアウトのお店など、普段の買い物に便利そうなお店がずらり。

 

 南側にも和菓子店や飲食店などが軒を連ねていました。駅周辺には自炊派にも外食派にも使いやすそうなお店がそろっていて、住むのにちょうど良さそう。人々の暮らしに密着している街、という感じでいいですね。

 

水戸徳川家も通っていたかもしれない街道

 亀有方面に向かっていると、「旧水戸佐倉道」と書かれた石碑がありました。水戸佐倉道は江戸と佐倉(現在の千葉)および水戸(現在の茨城)を結ぶ道で、説明文によるとこの場所で佐倉方面と水戸方面に分岐していたそうです。江戸時代、水戸は水戸徳川家が治めていたので、この道を水戸藩主が通っていたのかもしれません。

 

インパクトありすぎ!「顔」の石碑

 今度は人の顔が3つ並んだ謎の石碑を発見! どうやら水戸黄門と格さん、助さんをモチーフにしたモニュメントのようです。水戸黄門こと徳川光圀は水戸藩主。さきほど私は「この道を水戸徳川家も通ったのかな」と想像していましたが、正解だったのかも。

 

 横には「一里塚」という石碑があり、「一里塚は千住宿から一里のところに位置する」という説明文がありました。昔はスマホもないし地図もないし、今どの地点でどのくらい歩いたのかも分からなかったでしょうから、便利な目安として使われていたんでしょうね。

 

亀有といったらこれ!「こち亀」キャラクター銅像

 亀有駅前の商店街「ゆうろーど」には、「こち亀」のキャラクター銅像がありました。銅像は商店街だけでなく、亀有駅を中心としたエリア全体に15体が設置されています。どの像もイキイキとしていて、まるでマンガの中の世界にきたかのような気分に。さすが「こち亀」の舞台!

 

木漏れ日のような癒やしのカフェ

 綾瀬から亀有まで歩きっぱなしだったのでちょっと休憩したくなってきました。そんなタイミングで見つけたのが「カフェこぼれび」です。アンティークっぽい雰囲気に引かれて入店。

 

 こちらでは有機農法の素材を使った、手作り無添加のメニューが楽しめます。お昼過ぎだったことと、暑さでしょっぱいものが食べたかったため、「サバカレー」のドリンクセット(¥1,650)をセレクト。サバがたっぷり入った少し辛めのカレーで、玄米ごはんが進みます。カレーにもサラダにも野菜がたくさん使われていてうれしい。

 

カフェこぼれび

住所:東京都葛飾区亀有3-32-1

公式サイト:https://coborebi.com/

 

50年後のあり方を見据えて挑戦する神社

 亀有香取神社を訪れたのは平日14時過ぎ。地元の方だと思われる人や、境内にあるキャラクター銅像を見ている「こち亀」ファンらしき方の姿がありました。

 

 創建は1276年。「経津主大神(ふつぬしのおおかみ)」「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」「岐大神(くなどのおおかみ)」の3柱を祀っています。経津主大神と武甕槌大神は武の神様で、「何事にも打ち勝つ」というところから「除災招福開運厄除」「スポーツ」にご利益があるといわれています。

 

 こちらの神社は境内がとても広く、なんだか大きな広場のような公園のような、そんな印象を受けます。

 

 宮司の唐松範夫さんは、「境内を広場のようにしているのは、神社を“いろいろなことを楽しむ場”にしたいからですね」と話してくれました。

 

 「このあたりは近くにショッピングモールのアリオ亀有もあってにぎやかなんです。でも50年後を見据えたときに“これからの神社”の形を探す必要があるなと思って、老若男女がコミュニケーションをとれる場にしたいと考えたんです。そこで境内を整備して、フリーマーケットやマルシェ、ダンスや空手の演武など地域の人の発表の場になるような、大きな広場を作りました。コミュニティの場になることが、地域を構築することにもつながるのではと思っています」(唐松さん)

 

 実は境内にはスイーツ店「ラ・ローズ・ジャポネ」があります。これも唐松さんのアイディア。

 

 「スイーツ目的で来ていただくのも大歓迎です。神社の敷地の中でケーキを食べることで、訪れた方々に神社の存在が自然に受け入れられる。将来的にそれが“街の神社”としてのあり方につながるんじゃないかと思っています」(唐松さん)

 

 「スイーツ目的でもOK」という唐松さんのスタンスがとてもユニーク。気負わずに境内の中に入ることができますし、スイーツだけ食べて帰っても良い。食べた後にちょっと参拝するのもあり。日常でもあり、非日常でもあり、幅広い過ごし方に応えてくれる場、という感じがします。

 

 実はこの唐松さんの取り組みは、「境内を社務所、カフェ等が広場を取り囲む配置に変更し、人々の日常に寄り添う都市空間として再整備した」ということで2020年にグッドデザイン賞を受賞しています。

 

 境内には道祖神も鎮座。地域の守り神として大切にされるうち、「わらじ」がお供えされるようになったことから「足腰にご利益がある」といわれています。マラソンやサッカーの選手、東京マラソンの時期になるとランナーが多く参拝に訪れるそう。ほかの神社ではあまり聞かない独特の参拝客層!

 

 もちろん「こち亀」にちなんだものも見ることができます。すべてをじっくり見たら、参拝とスイーツ合わせて2時間くらいは満喫できるのでは。

 

 すっかり話し込んでしまったところで、いよいよ御朱印をいただきます。通常の御朱印と、可愛い七夕限定の御朱印もいただくことにしました。これでオリンピックでの日本代表の活躍は間違いないはずです。

 

 これだけ「亀」に触れていたら愛着がわいたので「開運福亀守り」もいただきました。巾着が亀の甲羅みたいなデザイン!

 

亀有香取神社

住所:東京都葛飾区亀有3-42-24

公式サイト:https://www.kameari-katori.or.jp/

 

今回の歩数は4,860歩

 結構歩いた気がしていたのですが、5,000歩にも届かず。綾瀬駅から亀有手前までは住宅街なので車も少なく、安心して歩くことができました。亀有が近付いてくると車は増えるものの、歩道もしっかりしているので歩きやすくなっています。ほかの「こち亀」像も見てみたいので、今度は亀有駅の北側を攻める感じで歩くのも楽しそうです。さて、次はどこのエリアを歩こうかな。

 

 

文 / 風都ナツメ(LoveWalker編集部)

 

東北出身。

ゆるく御朱印集めを趣味にしています。その流れで御城印も少しずつ収集中。

 

文● 風都ナツメ(LoveWalker編集部)