犯罪抑止は大事だけど…ドローンによる監視社会を歓迎できる?

AI要約

サンタモニカ市で車上荒らし容疑者がドローンによる監視カメラで逮捕される事件が発生。

ドローンパトロールのパイロットが不審な動きを発見し、警察官が急行して男を逮捕。

サンタモニカ市はドローン監視プログラムを導入し、市民の声も分かれている状況。

犯罪抑止は大事だけど…ドローンによる監視社会を歓迎できる?

カリフォルニア州サンタモニカで、車上荒らし容疑者の男が逮捕。何も取り立てて騒ぎ立てることもない、残念ながら日常的に起きている犯罪の1シーンです。ですが、7月6日発生のこのケースに関しては、近未来感があるんです。男が逮捕されたのは、サンタモニカ市警察のドローンによる監視カメラの映像がきっかけだからです。

市警察のプレスリリースによれば、異変に気づいたのは、ドローンパトロールの操縦を担当していたパイロット。ドローンを署に戻す途中で、ドローンのカメラ映像からビーチ横にある巨大駐車場で、不審な動きをしている男がいることに気づきました。

男がスクリュードライバーなどを用いて、車のドアを開け、車内に侵入し物色する様子をドローン映像から確認。直ちに担当部署に連絡し、警察官が現場に急行。その間に男は別の車にも侵入。現場に到着した警察官が盗難物を手に駐車場をウロつく男を発見し、その場で逮捕となりました。

サンタモニカ市警察は、ドローンの映像を公開しています。

サンタモニカ市がドローン監視プログラムを開始したのは2021年のこと。「Drone as a First Responder(第一応答者としてのドローン)」というミッションのもと、泥棒を捕まえたり、高齢女性へ暴行した男を見つけたりと活躍しています。一方で、監視カメラが空から見ているかもしれないという状況に、やりすぎだという市民の声も上がっています。

昨年、アメリカ自由人権協会は、警察によるドローン監視社会が予想よりも早く一般化するだろうとし、知らない間に拡大していかないよう意識することが重要であると声明を発表。警鐘を鳴らしています。