シティーハンターで街もにっこり 長期ロケ、過去最高の経済効果呼ぶ

AI要約

昨年度、映画撮影などによる神戸への経済効果が過去最高の4億円を超えたことが発表された。影響が大きかったのはNetflix配信映画「シティーハンター」の神戸市内での撮影だった。

神戸フィルムオフィスは2000年に創設され、昨年度だけでも165作品の映像コンテンツを支援。直接経済効果は4億2684万8177円に達し、過去最高額となった。

「シティーハンター」の撮影には約半年かけて延べ約3500人のスタッフが参加。撮影場所として使われたベルトコンベヤトンネルは神戸市内の巨大な施設だった。

シティーハンターで街もにっこり 長期ロケ、過去最高の経済効果呼ぶ

 一般財団法人神戸観光局神戸フィルムオフィスは22日、映画撮影などによる神戸への直接経済効果が昨年度、過去最高の4億円を超えたと発表した。鈴木亮平さん主演のNetflix配信映画「シティーハンター」が神戸市内で撮影された影響が大きいという。

 神戸フィルムオフィスは2000年に神戸市が創立。市内での映像コンテンツの撮影を誘致、支援し、昨年度は映画「帰ってきた あぶない刑事」(今年5月24日公開)や、昨年秋放映のテレビドラマ「たとえあなたを忘れても」など計165作品を支援した。

 撮影場所のレンタル料や撮影スタッフの宿泊費、飲食費など、撮影隊が撮影地域で直接支払う費用を指す直接経済効果が4億2684万8177円となった。00年度以降で最高額だという。

 中でも大きな要因となったのが、4月にNetflixで配信された「シティーハンター」のロケだ。

 3月中旬に神戸市内であった16日間の撮影には、鈴木亮平さん、森田望智さんらが参加した。

 クライマックスにあたる「とあるビルの地下プラント」での銃撃戦シーンは、市内の「ベルトコンベヤトンネル」で撮影された。

 ベルトコンベヤトンネルは、人工島・ポートアイランドなどを造成する土砂を山から運ぶために掘った、14キロにわたる巨大なトンネル施設。

 1964年に稼働を始め、2005年の運転終了後、ベルトコンベヤーは撤去され、トンネル内が撮影場所として活用されている。

 ロケセットの準備や撤収なども含め、神戸での製作期間は約半年に及び、延べ約3500人のスタッフらが滞在。資材調達や照明の電気工事などで地元の業者も関わり、直接経済効果は約1億3千万円に上った。神戸フィルムオフィスがこれまで支援してきた作品の最高額という。

 神戸フィルムオフィスの担当者は「Netflixなど配信系の映像作品は世界中で見られる。神戸に興味をもつきっかけに」と期待する。(杉山あかり)