中国での邦人男児刺殺事件、中国での報道は「情報統制…自動的にシャットアウト」富坂聰教授が指摘

AI要約

中国広東省深センで日本人学校の男子児童が刺されて死亡した事件について、事件の背景や両国の反応が報じられている。

岸田文雄首相が中国側に事実関係の説明を求め、事件を非難。一方、中国外務省は事件を哀悼し、影響はないと主張。

事件の報道が中国国内では少なく、情報統制が行われている可能性が指摘されている。

中国での邦人男児刺殺事件、中国での報道は「情報統制…自動的にシャットアウト」富坂聰教授が指摘

 拓殖大学海外事情研究所の富坂聰教授が20日、TBSの朝の情報番組「THE TIME,」(月~金曜前5・20)で、中国広東省深センで日本人学校の男子児童が刺されて死亡した事件についてコメントした。

 事件が起きた18日は満州事変の発端となった柳条湖事件から93年を記念する行事が中国各地で開催され、反日感情が高まっていた。

 岸田文雄首相は19日、中国側に事実関係の説明を強く要求する考えを表明。「極めて卑劣な犯行」と語り、再発防止を求めると述べた。中国外務省の林剣副報道局長は19日の記者会見で哀悼と遺憾の意を表明。「同種の事件はどの国でも起こり得る」とし、事件は日中間の往来や協力に影響を与えないと主張した。

 番組では、中国国内では事件の報道が少なく、「事件を知らない」という中国人のインタビューも伝えた。

 富坂氏は、中国国内で報道が少ないことについて「これは完全に情報統制されていると考えて間違いないと思います。凶悪事件とか社会に影響があると思われる事件は自動的にシャットアウトされる」とコメントした。