懐かしアニメは光の表現が美しい!今だからこそ実感できる“リアルな透過光”の良さが話題

AI要約

日本のアニメの光の表現や演出が再評価されており、懐かしい作品のリアルで美しい表現に注目が集まっている。

昔のセル画アニメでは光の表現が自然でリアルだったが、デジタル制作が主流になる中、その魅力が再発見されている。

AdobeのプラグインツールDeep Glowなどを使用して、現代のアニメでもセル画アニメの魅力を再現する試みが行われている。

懐かしアニメは光の表現が美しい!今だからこそ実感できる“リアルな透過光”の良さが話題

配信サービスの隆盛で世界的に日本アニメの人気が高まっているなか、懐かしいアニメ作品は光の表現や演出が「リアルで美しかった」「エモい」という意見がソーシャルメディアで寄せられ、クリエイターも巻き込み話題になっている。

デジタル制作もCGもなかった時代、セル画を用いたアニメの制作では撮影の際に本物の光源を投下させていたことから、映像として映る透過光は非常にリアルで自然な表現を引き出していた。ただ、現在はデジタル制作が出流であり、そうした表現に触れる機会も減っているからこそ、改めて実感できるとして注目を集めている。

そして、この表現はデジタルで忠実に再現できるのかとの気になる意見もあったが、現場で活躍するクリエイターからは「再現できなくないが大変」との声が寄せられたほか、簡単に実装することができるツールも登場しているとの報告がみられた。

その中で注目を集めていたのがDeep Glowと呼ばれるツール。これはAdobeの映像処理ソフト「After Effects」専用プラグインとして提供されているもので、物理的な光の広がりを高速に処理して自然なグロー(光のぼかし)の表現を可能にするといい、アニメ制作でも使用事例があるという。

実際、現在のアニメ映像とセル画アニメを見比べてみると、解像度やアスペクト比といった点だけでない、独特の良さが見えてくる。特に今回話題になったような光の表現だけでもリアルならではの質感が顕著に感じられるので、昔よくお世話になった方はもちろん、デジタルネイティブの方もいろんな作品に触れてみてほしい。

ちなみに余談だが、完全なセル画制作ではないものの、現在放送中のTVアニメ『負けヒロインが多すぎる!』では、前半エピソードに用いられたエンディングムービーを「セル×実写」で作成していたことが大きな話題になっていた。識者によれば地上波での新作セルアニメは「2013年9月29日のサザエさん以来、10年9か月ぶり」だという。