令和の虎・岩井良明さん死去 時に怒号も「アニキ」と慕われた人情家…歴代虎が追悼

AI要約

人気テレビ番組「マネーの虎」に出演し、ユーチューブチャンネル「令和の虎」を主宰する岩井良明さんが急逝。彼の起業家への支援姿勢や個性的な人柄に感謝の声が上がっている。

岩井さんは「マネーの虎」で際立った存在として人気を博し、ユーチューブでも大成功を収め、ビジネス界に多大な影響を与えた。

彼はステージ4の肺がんと闘病しながらも前向きに生き、自らの終活を「生前葬」として配信しようとしていたが、その道半ばで息を引き取った。

令和の虎・岩井良明さん死去 時に怒号も「アニキ」と慕われた人情家…歴代虎が追悼

 人気テレビ番組「マネーの虎」に出演し、ユーチューブチャンネル「令和の虎」を主宰するモノリスジャパン代表取締役会長の岩井良明さんが今月15日に死去した。64歳だった。一旗揚げようと野心を持った若者や起業家に惜しみない援助をしてきた岩井さんの「虎」ぶりに改めて感謝や称賛の声が寄せられている。

 岩井さんは2002年に「マネーの虎」で、「虎」役の社長に学習塾経営者として出演。一癖も二癖もある虎の中で、他の虎にも物おじせずに突っかかる姿勢が受け、番組には欠かせない人気の虎となった。番組終了後も実業家として、活躍していたが、18年にユーチューブで「マネーの虎」の復活版となる前身のチャンネルを立ち上げ、翌年には「令和の虎」と衣替えした。

 りらくる創業者の〝竹之内社長〟ことT’sインベストメントの竹之内教博会長、武田塾創設者でFCチャンネルの林尚弘社長、銀座クラブ「Nanae」の唐沢菜々江ママなど「マネーの虎」以上に個性的な社長陣を岩井さんがまとめ上げ、時には自身も虎として、出資してきた。昨年にはビジネス系では異例の登録者100万人を突破する人気チャンネルに押し上げた。

 学生時代は応援団長を務め、チャレンジや頑張っている人にはとことん親身になって、協力を惜しまない性格だった。

 今年7月にステージ4の肺がんが判明。他の臓器にも転移しており、厳しい見通しの末期がんだったが、岩井さんは「5年半、ユーチューブで生きてきた」と病気を告白。闘病の様子を「終活の虎」として、密着撮影しての配信を宣言し、9月22日に「生前葬」を行うとして、関係者にも案内を出していた。民間療法も取り入れ、宣言通りに配信していたが、今月6日から更新が途絶え、生前葬を目前にしながら息を引き取った。

「漢」「兄貴」と慕われた岩井さんの死去に「マネーの虎」や「令和の虎」共演者からは惜しむ声が相次いだ。

「なんでんかんでん」の川原ひろし社長はフェイスブックに「歳は一つ先輩だが、誕生日が同じということで、お互い『ひろしちゃん良明ちゃん』と呼び合うほどだった。本当に可愛がってくれた」と追悼した。実業家の桑田龍征氏は「誰かが困ってたら手を差し伸べる。サボってたら怒る。誰かのピンチには一緒に泣く、一緒に立ち上がらせてくれた。いつも誰かを助けようとしていた」としのんだ。

「令和の虎」チャンネルは継続が発表された。林社長は「とても気遣いの人でした。年下でも丁寧に接してくれ、とてもマメな方。いまでも絶対にみんなにしんみりしてほしいとか思ってないはず。あの方の意思だけはしっかり引き継ぎ、守り、発展させようと思ってます」と誓った。予定していた生前葬は「送る会」として、執り行うこととなった。