【ライブレポート】AMEFURASSHI、危機的状況を乗り越えてたどり着いた念願の渋公ワンマン

AI要約

AMEFURASSHIが9月16日に東京・LINE CUBE SHIBUYAで開催したワンマンライブ「AMEFURASSHI Live “Flora” chapter two」についてのレポート。

愛来が足首を骨折するというピンチを乗り越え、4人でのパフォーマンスを実現。

エンタメ度の高いパフォーマンスや、Colorsへのメッセージまで、公演のハイライトを紹介。

【ライブレポート】AMEFURASSHI、危機的状況を乗り越えてたどり着いた念願の渋公ワンマン

AMEFURASSHIが9月16日に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でワンマンライブ「AMEFURASSHI Live “Flora” chapter two」を開催した。

2024年3月に単独公演としては過去最大規模の会場となる東京・EX THEATER ROPPONGIで単独公演を行い、当日のステージにて、さらなる挑戦としてLINE CUBE SHIBUYAでのワンマン開催を発表したAMEFURASSHI。長年の夢であった同会場でのライブに向けて研鑽を重ねてきた彼女たちであったが8月にメンバーの愛来が足首を骨折してしまう。その後、彼女は療養のため一切のライブ活動を休止。グループ史上最大と言えるピンチを迎える中、大一番となる本公演でAMEFURASSHIがどのようなパフォーマンスを繰り広げるのか? 開演前の場内には期待と不安が渦巻いていた。

■ 愛来が復帰、4人でのパフォーマンスが実現

9月10日にリリースされたニューアルバム「Flora」のオープニングを飾る「4 Petals」が鳴り響くと、高揚感あふれるドラムンベースのビートに乗せて、ステージ後方のスクリーンに4人の真摯なメッセージを乗せたリリックが映し出される。やがて、ゆっくりとスクリーンが上昇し、AMEFURASSHIがステージに登場。そこにはライブ活動を休止していた愛来の姿も。いやがおうにも場内のテンションが高まる。4人はニューアルバムのタイトル曲「Flora」でライブをスタートさせると、しなやかな手振りが印象的な振付で楽曲の可憐な世界観を見事に表現していく。なお愛来は、ステージ序盤ではチェアに腰かけてパフォーマンスに参加した。グループ史上、最もダンスの難易度が高いという「Squall」でColors(AMEFURASSHIファンの呼称)の視線を釘付けにしたAMEFURASSHIは続けて「Drama」をパフォーマンス。市川優月、鈴木萌香、小島はなの3人がクールなポーズを決めながらステージを左右に移動すると客席から大きな喝采が寄せられた。

■ エンタメ度の高いパフォーマンス

ここでメンバーが一旦退場し、ステージに4台のオフィスデスクが運び込まれる。すると眼鏡姿のAMEFURASSHIが凛とした表情で再び登場。4人がそれぞれのデスクに着席すると、「Ready Now」の軽快なイントロが鳴り響き、ライブ序盤の緊張感あふれるムードが一変する。メンバーはデスクに着席したまま、手鏡や雑誌、ファイルといった小道具を手にしながら賑々しくパフォーマンスを展開。その姿を机上にセットされた個別カメラがスクリーンに映し出す。オフィスチェアを駆使した「HICCUP」、メンバーがカメラで自撮りしながら歌唱した「Magic of Love」、うちわを片手にColorsと一緒に盛り上がった「ALIVE」など、このブロックでは、さまざまな趣向を凝らしたエンタメ度の高いパフォーマンスが披露された。

MCでは、Colorsが最も気になる愛来の回復状況が話題に。愛来は「皆様のおかげで、徐々に治りつつあります」と笑顔で報告。それを受け鈴木と小島が「Magic of love」の歌詞を引用して、まさに「危機的状況 ヤバイ!」という局面をメンバーとスタッフが一丸となり乗り越えたことを客席に伝えると、Colorsは安堵の表情を浮かべていた。

■ 硬軟織り交ぜた演出でColorsを魅了

赤と黒を基調とした衣装に着替えたAMEFURASSHIは「CLEVER」でパフォーマンスを再開させる。「Desire」では哀愁を帯びたギターの音色をフィーチャーしたサウンドに乗せて4人がハードボイルドなパフォーマンスを披露し、グループの新たな魅力を客席に届けた。続く「Love is love」では市川、鈴木、小島の3人が客席に降りて歌唱。硬軟織り交ぜた演出でColorsをAMEFURASSHIの世界に巻き込んでいった。

レーザービームが飛び交う中で披露された「イニミニマニモ」でライブは佳境に突入。「COOL HOT SWEET LOVE」「Secret」といったニューアルバムの収録曲が矢継ぎ早に届けられていく。「DROP DROP」の終盤で4人が上着を投げ捨てて、「騒げー!」と客席を煽ると、場内は一気にヒートアップ。「SPIN」のダンスパートでは一糸乱れぬスタイリッシュなパフォーマンスに、どよめきにも近い歓声が沸き起こった。愛来がファンと関係者に感謝の言葉を伝えたのち、AMEFURASSHIはドラマチックなバラード「Flower of love」を歌唱。花びらが舞い散る美しい映像をバックに、4人は歌詞のフレーズを一言ひと言、噛みしめるように歌い上げてしっとりと本編を終えた。

■ Colorsへのメッセージ

アンコールの2曲「Tongue Twister」「グラデーション」では、メンバーが1階席や2階席を移動しながらパフォーマンスを展開。このパートでは写真と動画の撮影がOKになり、至近距離でパフォーマンスする4人をColorsがカメラに収める。メンバーは自由気ままに場内を行き来し、四方八方に“レス”を返したり、チビッ子ファンとハイタッチを繰り返したりしてColorsとのコミュニケーションを楽しんでいた。ステージに戻った4人は、ニューアルバム「Flora」の発売を記念したフリーライブツアー「Flora experience」の開催決定や、2025年2月11日に東京・TOKYO DOME CITY HALLでワンマンライブを行うことを発表。そして、この日のライブを振り返りつつ、それぞれの思いをファンに伝えていった。

市川は「2023年までは立ち止まっているような感覚がずっとあって、1つも花を咲かせられていないような状況だったと思うんです。でも2023年からちょっとずつ変化があって、少しずつ花が咲いてきたかなと思えたんです。今回すごくピンチだったけど、これはこれですごくよかったし、この経験を今後につなげていきたいなと思います」と今後に向けた意気込みを語る。小島は「『AMEFURASSHIがいたから、私もがんばれました』みたいなお声をいただくんですけど、逆に私たちがファンの皆さんに支えてもらってると思っていて。実は私たち一見ポジティブに見えて、ネガティブな人間なんです(笑)。だから皆さんの言葉に本当に励まされていますし、私たちも皆さんをもっと支えられる存在になれたらなと思います。これからもよろしくお願いします」とファンへの感謝を述べた。

鈴木は「皆さん普段生活していて、学校とか会社とかうまくいかないことがたくさんあると思うんですけど、あきらめずにがんばったら、うまくいくと思うし、くじけそうになったら私たちに会いに来てください。『がんばろう!』と思ってもらえるような最高のライブをお届けしますので。これからもAMEFURASSHIについてきてください!」と力強い言葉を客席に投げかける。最後にマイクを取った愛来は、「8月に怪我をしてしまい……申し訳ない気持ちと焦りが加速してしまって、皆さんが好きな私ではなくなっていたなと正直思ってしまって……」と言葉を詰まらせながら、「でも、スタッフやファンの皆さんが私を支えてくださって。ColorsのみんながSNSのDMとかで励ましの言葉を送ってくださったのも毎日見ていたので、それですごく元気付けられました。ゆず(市川)も言っていたんですけど、ステージに立つといろんな不安が全部なくなるんです。この状況は当たり前じゃないし、みんなが応援してくれる今を大切にしなきゃいけないと思いました」と、Colorsにまっすぐな思いを伝えた。

4人は最後に「Colors」を歌い終えると、横並びになり、マイクを通さず「以上、私たちAMEFURASSHIでした! ありがとうございました!」と生声で挨拶。達成感に満ちあふれた表情でステージをあとにした。

■ セットリスト

□ 「AMEFURASSHI Live “Flora” chapter two」2024年9月16日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

SE. 4 Petals

01. Flora

02. Blow Your Mind

03. Squall

04. Drama

05. Ready Now

06. HICCUP

07. Magic of love

08. Lucky Number

09. MICHI

10. ALIVE

11. CLEVER

12. Desire

13. Love is love

14. イニミニマニモ

15. COOL HOT SWEET LOVE

16. Secret

17. DROP DROP

18. SPIN

19. Fly Out

20. Flower of love

<アンコール>

21. Tongue Twister

22. グラデーション

23. Colors

■ ライブ情報

□ AMEFURASSHI Free Live Tour “Flora experience”

2024年9月23日(月・祝)神奈川県 ららぽーと横浜 1階 セントラルガーデンKiLaLa

2024年9月28日(土)神奈川県 ららぽーと湘南平塚 屋外 空の広場

2024年10月5日(土)福岡県 ららぽーと福岡 1階 オーバルパーク

2024年10月12日(土)千葉県 ららぽーと柏の葉 本館2階 センタープラザ

2024年10月26日(土)宮城県 三井アウトレットパーク仙台港 1階 センタープラザ

2024年11月3日(日・祝)東京都 ダイバーシティ東京 プラザ 2階 フェスティバル広場

2024年11月10日(日)東京都 ららぽーと立川立飛 2階 イベント広場

2024年11月16日(土)愛知県 ららぽーと名古屋みなとアクルス 屋外イベントスペース デカゴン

2024年11月17日(日)大阪府 ららぽーと堺 1階 Fansta XROSS STADIUM

2024年11月30日(土)埼玉県 ららぽーと富士見 1階 屋外広場

□ AMEFURASSHI ONE MAN LIVE

2025年2月11日(火・祝)東京都 TOKYO DOME CITY HALL