ベネチア金獅子賞は鬼才ペドロ・アルモドバル初の英語長編 『ジョーカー』連続受賞ならず:第81回ベネチア国際映画祭

AI要約

第81回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したのは、ペドロ・アルモドバル監督の最新作『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』。

アルモドバル監督にとって初の長編英語作品であり、ティルダ・スウィントンとジュリアン・ムーアが主演を務める友情を描いた作品。

また、他の作品も受賞し、日本からも監督作品が出品されたという報告があった。

ベネチア金獅子賞は鬼才ペドロ・アルモドバル初の英語長編 『ジョーカー』連続受賞ならず:第81回ベネチア国際映画祭

 現地時間7日、第81回ベネチア国際映画祭コンペティション部門の授賞式がイタリアで行われ、スペインの鬼才ペドロ・アルモドバル監督の最新作『ザ・ルーム・ネクスト・ドア(原題) / The Room Next Door』が、最高賞の金獅子賞に輝いた。

 『ザ・ルーム・ネクスト・ドア(原題)』は、アルモドバル監督にとって初となる長編英語作品。オスカー女優のティルダ・スウィントンとジュリアン・ムーアを主演に迎え、音信不通だったかつての親友が再び友情を育むさまを活写した。受賞したアルモドバル監督は、会場に駆けつけた家族に感謝すると、「私にとって初の長編英語作品ですが、スペインの精神が含まれています」と強調し、スペイン語で約3分間にわたるスピーチを披露した。

 銀獅子賞(審査員大賞)は、マウラ・デルペロ監督による『ヴェルミーリオ(原題) / Vermiglio』(イタリア、フランス、ベルギー)が受賞。最優秀監督賞はブラディ・コーベット監督(『ザ・ブルータリスト(原題) / The Brutalist』)が獲得した。

 コンペティション部門には、第76回で金獅子賞を受賞したDC映画『ジョーカー』の続編『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(10月11日全国公開)も出品されており、2作連続での金獅子賞受賞が期待されていたが、惜しくも受賞を逃した。

 日本からは、空音央(そら ねお)監督の長編劇映画デビュー作『HAPPYEND』(10月4日公開)がオリゾンティ・コンペティション部門に出品されたほか、「機動戦士ガンダム」シリーズのVR映画『機動戦士ガンダム:銀灰の幻影』がエクステンデッドリアリティ(XR)部門「Venice Immersive」にノミネートされていた。(編集部・倉本拓弥)

第81回ベネチア国際映画祭主な受賞結果は以下の通り

■金獅子賞(最優秀作品賞)

『ザ・ルーム・ネクスト・ドア(原題) / The Room Next Door』(スペイン)

ペドロ・アルモドバル