北野武、「もっと真剣にやるべきだったな」 主演も務める『Broken Rage』がベネチア国際映画祭で初上映

AI要約

北野武監督が脚本・主演を務める「ブロークンレイジ」が第81回ベネチア国際映画祭で上映され、北野監督と俳優の浅野忠信、大森南朋が登場。

作品は暴力映画にお笑い要素を取り入れたクライムアクションで、前半と後半で異なるアプローチを見せる。

北野監督は会見や公式上映でファンを楽しませ、2025年にPrime Videoで世界配信予定。

北野武、「もっと真剣にやるべきだったな」 主演も務める『Broken Rage』がベネチア国際映画祭で初上映

 北野武監督(77)が脚本、主演も務めるAmazon Original映画「Broken Rage(ブロークンレイジ)」がイタリアで開催中の第81回ベネチア国際映画祭で6日(現地時間)に上映され、北野監督と俳優の浅野忠信(50)、大森南朋(52)が登場し、レッドカーペットを歩いた。

 アウト・オブ・コンペティション部門(特別招待作品)に選出された本作は、これが世界初のお披露目。テーマを「暴力映画におけるお笑い」に製作された。62分間の作品で2部構成。

 前半は、裏社会を舞台に、警察とヤクザの間で板ばさみなった殺し屋(ビートたけし)が生き残りをかけて奮闘する骨太のクライムアクション。後半は、前半と同じ物語をなぞるコメディータッチのセルフパロディーとなっている。浅野と大森は刑事役で出演している。

 1997年に「HANA―BI」で金獅子賞に輝き、2003年には「座頭市」で監督賞(銀獅子賞)を受賞しており、ベネチア国際映画祭とは縁が深い北野監督。”世界のキタノ”として海外からの評価も高い。

 世界中から100人以上の報道関係者が詰めかけた公式記者会見で北野監督は「劇場の人向けではなくTV画面で見る人向けて今までやってみたかったことをテストでやってみた。気楽に撮ってみたら、まさかこんな(ベネチアに来る)ことになるとは。もっと真剣にやるべきだったな」といつもの”北野節”を交え、会場を沸かせた。

 会見後に行われたレッドカーペットでも記者たちの熱烈なキタノコールに迎えられた一行。公式上映が行われたSALA GRANDEには、新作を待ちわびたファンが世界中からベネチアへ押し寄せ、1032席が埋め尽くされた。上映中は笑いと拍手の渦が起き、上映後は惜しみない拍手と歓声が送られ、スタンディングオベーションが6分過ぎたところで北野監督は照れくさそうにそれを制止した。

 作品はPrime Videoで2025年に世界配信予定。