Xboxのフィル・スペンサー、『Destiny』と『ギターヒーロー』の販売を見送ったのは間違った選択だったと明かす

AI要約

フィル・スペンサーは、自身が成功するゲームを見極めるのが得意ではないことを認め、『Destiny』と『ギターヒーロー』を販売する機会を逃したことについて語った。

スペンサーは、初代『Destiny』に対して誤った印象を持ち、『ギターヒーロー』を見送った経緯を明かした。

Xboxは過去にマルチプラットフォームでの展開を進めてきたが、最近は独占タイトルの方針を転換し、競合プラットフォームでも展開するようになっている。

Xboxのフィル・スペンサー、『Destiny』と『ギターヒーロー』の販売を見送ったのは間違った選択だったと明かす

Xbox責任者のフィル・スペンサーが、どんなゲームが成功するか見極めるのが得意なわけではないと認め、過去に『Destiny』と『ギターヒーロー』を販売するチャンスを逃したことについて語った。

ビデオゲームコンベンションのPAX Westで行われたインタビューで、Xboxの主力シリーズ「Halo」を開発するBungleとマイクロソフトは密接な関係にあるにもかかわらず、スペンサーは当初、『Destiny』に対して誤った印象を抱いたと語っている(Eurogamerより)。

「正直に言うと、初代『Destiny』が出たとき、Xbox向けのプレビュービルドを少しプレイしましたが、あまりピンとこなかったんです」とスペンサーは述べた。「僕は特にPvPが好きというわけではありません。プレイ履歴を見てもらえば、あまりプレイしていないのがわかると思います。だから、PvPの世界に放り込まれるのではと少し心配だったんですが、まったくそんなことはありませんでした」

『Destiny』は2014年に販売元のActivision(皮肉にも現在はマイクロソフトの傘下だが「Destiny」の販売元ではなくなった)から発売され、1カ月で600万本超を販売するほど大ヒットし、複数の拡張コンテンツが登場した。

2017年に発売された『Destiny 2』は、2022年にソニーがBungieを買収したことによりPlayStationの傘下で現在もサポートが行われている。

「『Destiny』について僕が最初に話したいのは、Bungieと僕との歴史、そしてBungieのゲーム開発の進化についてです」とスペンサーは続けた。「ローカルチームというのがすごくいいですよね。あそこには今でも友人がたくさんいますし、今は他社の傘下に入りましたが、これからもずっと好きなゲームであり、これからもずっと大きな親近感を抱くチームでもあるんです」

Bungieを見送ったことはまったく悔しくなかったかと質問されると、スペンサーはこれほどの規模のものはこれだけではないと答えた。

「こういうのはたくさんありましたよ」とスペンサーは言う。「いろいろと見送って……。何度か最悪な選択をしたことがあります」

「一つ興味深い話があります。開発チームが本社に来て、アレックス・リゴプロス(元HarmonixのCEO)が、プラスチック製のギターを作ってコンソールにつなぎ、楽曲を販売するというゲームを売り込んできました」とスペンサーは『ギターヒーロー』を見送った経緯を説明し始めた。

何度か最悪な選択をしたことがあります

「それを聞いて、“本当に? これが売れると思うのか?”と感じました。『ギターヒーロー』をプレイした数人から、素晴らしいゲームになったと聞いています」

「後悔するタイプの人間ではないんです。それは僕の欠点なのかもしれませんが、振り返ってみると、たくさんのゲームを見送って……」と言って拳を振った。「いや、未来を見据えて今やっていることに前向きであろうと思っています。ですから、『Destiny』に関してはチームが成し遂げたことをただ称えたいですね」

「Destiny」シリーズも「ギターヒーロー」シリーズもマルチプラットフォームで展開され、Xboxはその成功を多少なりとも享受することができたが、スペンサーは方針を一転し、Xboxの独占タイトルになり得る作品を競合プラットフォームでも展開させるようになった。

これは2024年の初め頃から始まった。Xboxは『Pentiment』と『Grounded』をNintendo SwitchとPS5でも発売することを発表。続けて、Xbox独占だった『Hi-Fi RUSH』と『Sea of Thieves』もPS5で発売した。この動きは主要な新作にも適用され得ることが明らかになっており、先日には『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』がXboxで発売されたあとにPS5でも発売されることが発表されている。

画像:Franziska Krug/Getty Images for game Verband der deutschen Games-Branche