癒し系がホラーに急変…『ぼくのなつやすみ』プレイヤーを震撼させた「8月32日」の恐怖
PlayStation用ソフト『ぼくのなつやすみ』は田舎で過ごす少年の夏休みを楽しむアドベンチャーゲーム。
ゲーム内での目標はなく、昆虫採集や洞窟探検など自由なアクティビティを楽しめる。
しかし、絵日記に起こるバグがゲーマーを震撼させる事態を引き起こす。
PlayStation(PS)用ソフト『ぼくのなつやすみ』は、田舎の親戚のもとに預けられた少年の“ひと夏の思い出”を追体験できる、アドベンチャーゲームだ。
日本の原風景や夏休みのさまざまなイベントを楽しむことができる人気作だが、本作はとある強烈な“バグ”があったことでも有名である。
今回は、今もなお「ゲーム史上もっとも怖いバグ」として語り継がれる、“8月32日”の全貌について語っていこう。
2000年に登場したPS用ソフト『ぼくのなつやすみ』は、ソニー・コンピュータエンタテインメント(当時)から発売された。プレイヤーは主人公である9歳の少年“ボク”を操作し、1カ月間の夏休みを都会から離れた田舎で過ごすこととなる。
ゲーム内での明確な目標は存在しておらず、プレイヤーは自由気ままに架空の田舎「月夜野」を駆け巡り、昆虫採集や魚釣り、洞窟探検といった、さまざまなアクティビティを楽しむことができる。
いわゆる“箱庭ゲー”というジャンルに該当する作品で、イベントをこなしたりキャラクターと交流することで徐々に行動範囲も広がり、遊ぶほどに新たな発見があるのも面白かった。
薬用ハンドソープ『キレイキレイ』のCMキャラを手掛けた上田三根子さんがデザインする親しみやすいキャラクターや、時間経過ごとに異なった顔を覗かせる自然の風景など、田舎特有のゆるやかな時の流れに癒されること間違いなしの作品だ。
そして、1日の終わりには、ボクがその日に体験した出来事を「絵日記」にしたためる。のびのびと描かれたイラストと、子どもならではの目線で書かれた感想文は見ているこちらまでほっこりとさせられてしまう。
子どもはもちろん、大人もその懐かしい世界観に心癒されてしまうゲームなのだが、ボクが1日の最後に書くこの「絵日記」にこそ、プレイヤーを震撼させるとんでもない“バグ”があったのだ……。