「なにこれ、怖っ…」ファミコンなのに映像表現にゾッとした「最恐ゲーム」

AI要約

「悪魔の招待状」はファミコンで怖さを演出する魅力的なホラーゲームだ。

不気味な洋館を舞台にしたアドベンチャーゲームで、異形の怪物や幽霊が登場する。

本格的なホラー要素とシュールなバカゲー要素が混在し、プレイヤーを震えさせる。

「なにこれ、怖っ…」ファミコンなのに映像表現にゾッとした「最恐ゲーム」

「ホラー」や「サスペンス」を題材にしたゲームの場合、やはり「グラフィック」や「サウンド」を活かした演出が怖さを引き立てます。最近のゲームはハード性能が向上したこともあって、実写と変わらないリアルさが特徴の作品も目立ちます。

 しかし、昔のホラー系のゲームは怖くないのかというと実はそんなことはなく、それこそファミコン時代のゲームでも十分恐怖を味わえました。

 そこで今回はファミコンのグラフィックにもかかわらず、怖さがにじみ出ていた、ホラー要素のあるゲームを振り返ってみます。

 まず1本目は、アメリカ発のパソコンゲームをファミコンに移植した『悪魔の招待状』(ケムコ)。『ディジャブ 悪夢は本当にやって来た』『シャドウゲイト』に続く「ケムコ・アドベンチャーシリーズ」の3作目として発売されたコマンド選択式のマップ探索アドベンチャーゲームです。

 交通事故後に消えた姉を探すため、不気味な洋館に足を踏み入れた少年が主人公で、ホラーでは定番の「館もの」のストーリーです。元がアメリカの作品だけに、魔術や悪魔といったオカルティックな要素が満載。幽霊とゾンビが混在する世界観は、まさに洋ゲーテイストです。

 作中には得体の知れない怪異が多数出現し、後ろ姿だけは美しい女幽霊の骸骨や、自分の首を持った謎の男などが登場。ファミコンの少々チープなグラフィックで描かれた怪異は想像以上に不気味で、思わず「ゾッ」とさせられます。

 また、ここまで本格ホラーのような説明をしてきましたが、実は本作には「バカゲー」要素もふんだんに含まれています。主人公のテンションが時々おかしくなり、まるでギャグシーンのように感じるおもしろセリフが随所に飛び出します。

 そのうえ、知らないと絶対に回避不能な死のトラップがあったり、こちらの話を聞かない押しの強い女幽霊が襲ってきたりと、シュールな展開のオンパレード。派手な演出はないものの、淡々と進むなかに見え隠れする、このゲームならではの奇妙さにも恐怖を覚えてしまいます。