故郷を焼かれ、母を汚職警察官に殺された…猿のマスクを被った“殴られ屋”のリベンジ 「モンキーマン」を採点!

AI要約

キッドは幼い頃に家族を失い、闇の賭け闘技場で生計を立てる〈モンキーマン〉として生きている。ある日、復讐の機会を得るが失敗し、指名手配犯となる。

バーバ・シャクティという教祖の悪事を知ったキッドは強大な権力と対峙する。復讐劇が展開される。

デヴ・パテルの監督デビュー作であり、デヴ・パテルの肉体と怒りの鉄拳が都市空間に神話的な輝きを放つ。憂さを吹き飛ばす内容に。

故郷を焼かれ、母を汚職警察官に殺された…猿のマスクを被った“殴られ屋”のリベンジ 「モンキーマン」を採点!

 キッド(デヴ・パテル)は幼い頃に故郷の村を焼かれ、最愛の母を汚職警察官のラナ(シカンダル・ケール)に殺された。孤児としてどん底を生き抜いてきた彼は今、闇の賭け闘技場で猿のマスクを被った“殴られ屋”として生計を立てている。通称は〈モンキーマン〉だ。

 ある日、キッドは自分から全てを奪った連中のアジトを発見する。隠れ蓑の高級売春宿に従業員として潜り込み、VIPパーティーに参加していたラナに銃口を向けるが、失敗し、大怪我を負う。

 指名手配犯となったキッドは、絶大な権力を持つ教祖のバーバ・シャクティ(マカランド・デシュパンデ)が、真の敵であることを知る。

 インドの架空の都市を舞台にしたリベンジ・アクション。主演のデヴ・パテル(『スラムドッグ$ミリオネア』)の監督デビュー作。121分。

中野翠(コラムニスト)★★★☆☆猿のお面がリアルで目を見張る。話は、母を殺した者への復讐。観ている間は面白かったが、後で現実的疑問が次々と。

芝山幹郎(翻訳家)★★★★☆血まみれ汗まみれの暑苦しさを感じないでもないが、馬力の強さは傑出。デヴ・パテルにこんな嗜好があったとは驚きだ。

斎藤綾子(作家)★★★★★弱者を根絶やしにする悪辣さ。その恨みをはらす復讐劇。ヒジュラの闘う姿は美しく煌びやか。憂さを壮快に吹き飛ばす。

森直人(映画評論家)★★★★☆渾身作故の特別な輝き。デヴ・パテルの肉体が猥雑な都市空間に呼び込む神話性。怒りの鉄拳の狂おしさが画面を満たす。

洞口依子(女優)★★★★☆デヴ・パテルの監督デビュー作にして主演というアドレナリン全開。世情やインド神話をも取り込む痛快復讐格闘映画。

INFORMATIONアイコンモンキーマン(米、カナダ、シンガポール、印)

8月23日(金)より全国公開

https://monkeyman.jp/