“ジャニーズ一強時代”に陰りが…所属タレント総出の「最新シングル」が気鋭グループにまさかの敗北

AI要約

STARTO ENTERTAINMENTに所属するアーティストのチャリティーシングルがリリースされ、売り上げが話題となった。

競合するアイドルグループの売上戦略やファンイベントを比較しながら、激しい順位争いが繰り広げられた。

ボーイズグループ界における勢力図の変化や大学雑誌の表紙を通じて、新たな才能の発掘が進行中である。

“ジャニーズ一強時代”に陰りが…所属タレント総出の「最新シングル」が気鋭グループにまさかの敗北

『SUPER EIGHT』や『Snow Man』などSTARTO ENTERTAINMENTに所属するアーティストが、「STARTO for you」名義でチャリティーシングル『WE ARE』をリリースした。

8月5日付のオリコン週間シングルランキングでは2位にランクイン。LDH所属のアーティストに惜敗した。かつては男性アイドル界で無双状態だった旧ジャニーズ事務所だが、近年はほかのボーイズグループも台頭してきている。

STARTO ENTERTAINMENTは、旧ジャニーズ事務所の代わりとなるマネジメント会社として、今年4月10日より本格始動。今回の『WE ARE』はNEWSから、5月にCDデビューした『Aぇ! group』まで14組75名が参加するプロジェクトで、作品の収益は年初に発生した令和6年能登半島地震の被災者に全額寄付されるという(シングル・配信ともに今年12月31日までの期間限定販売)。

「『WE ARE』のCDは発売初日に14万4001枚を売り上げ、7月23日付のオリコンデイリー シングルランキングで1位に輝きました。2位はLDH所属の若手グループ『THE RAMPAGE from EXILE TRIBE』のシングル『24karats GOLD GENESIS』がラインクインしていました。

なかでもファンが注目したのは、その売り上げです。『THE RAMPAGE』のシングルは13万4156枚を記録。『WE ARE』とはほんの僅かの差だったため、X(旧Twitter)上のファンたちも『思っていたより差がなくてびっくり』と、驚いていました。今をときめく『Snow Man』、『SixTONES』、『なにわ男子』ら人気グループが歌唱に加わっている楽曲なのですが……」(芸能ライター)

焦りを感じたのか、のちにSTARTOサイドは全国のCDショップにおいて、特典がもらえるという抽選会の開催を告知。『WE ARE』を1枚購入すると1回抽選ができ、当選者へのプレゼントはメンバーの写真を使用したB5サイズクリアファイルかA4サイズクリアポスターだった。

同作の公式サイトでは抽選会の実施店舗と、ECサイト(タワーレコードオンライン・HMVオンライン)についてのお知らせも。発売後に“後出し”で特典を追加した形だ。

対する『THE RAMPAGE』は、7月8日~29日にかけて各地で「THE RAMPAGE NEW SINGLE『24karats GOLD GENESIS』Release Fan Meeting」を実施。イベント会場で対象商品(同シングル)を購入すれば、先着で特典会に参加できるというイベントだった。会場によって登場するメンバーは異なり、『THE RAMPAGE』が3チームに分かれて全国を飛び回っていたのだ。

この「Fan Meeting」でのCD売り上げが加算されたのか、最終的に『THE RAMPAGE』がSTARTO for youを追い越し、逆転1位に。8月5日付のオリコン 週間シングルランキングでは、『THE RAMPAGE』の『24karats GOLD GENESIS』が21万9758枚を記録し、首位を獲得。STARTO for youの『WE ARE』は2位で、初週20万6569枚だった。

「『WE ARE』の楽曲自体はCDリリースに先駆けて、4月10日午後9時からデジタルシングルとして先行配信が始まっていたんです。4月10日付のオリコン デイリーデジタルシングル(単曲)ランキングでは1位に着くも、6980DL(ダウンロード)という微妙な数字でした。その一方で、7月30日付のデイリーシングルランキングでは、Snow Manの『BREAKOUT / 君は僕のもの』が初日83.4万枚も売れています。STARTO勢の人気が落ちたというよりも、今回はファンの間ですら楽曲があまり浸透していなかったのか……。もしくは、グループ合同でのシングルは売り上げに貢献したいと意気込むファンが少なかったのかもしれません」(同)

なお、最近ではCD以外でも、STARTO勢以外のボーイズグループの勢いを感じさせられる出来事が起きている。「就職力で選ぶ大学」(朝日新聞出版)という雑誌は、’18年版に『Travis Japan』川島如恵留(当時はジャニーズJr.)が表紙に起用されて以降、『Snow Man』阿部亮平(’19年版)、『King&Prince』永瀬廉(’20年版)をはじめ、大学に通っていたジュニアたちも抜てきされていた。昨年8月発売の「就職力で選ぶ大学 2024」は、立教大学法学部に在学中(当時)だったジュニア内ユニット『美 少年』の浮所飛貴が表紙を務めている。

ところが、今年8月30日発売の「就職力で選ぶ大学 2025」の表紙は、サバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」から誕生した11人組ボーイズグループ『INI』の許豊凡(シュウ フェンファン)に。中国出身の許は慶應義塾大学を卒業している高学歴メンバーとあって、白羽の矢が立ったのだろう。

CDのセールスを含め、ボーイズグループ界の時代の流れは確実に変わってきているようだ。