ナンニ・モレッティが描く映画監督の悲哀「チネチッタで会いましょう」
いつの間にか時代からはみ出てしまった映画監督の悲哀をユーモラスに描いた映画『チネチッタで会いましょう』のストーリーが明かされる。監督のジャンニが家族や世間とズレていたことに気づき、失意の中で大切なものを見つけていく様子が描かれる。
映画自体もユーモア溢れる作品であり、フェリーニやキェシロフスキ、スコセッシへのオマージュが織り交ぜられている。マルゲリータ・ブイやマチュー・アマルリックなど豪華なキャストが共演し、フランコ・ピエルサンティによる素晴らしい音楽も楽しめる。
本作はモレッティ監督の集大成となる作品であり、2023年に公開される。イタリア・フランスの共同制作であり、日本語字幕は関口英子が担当。イタリア大使館の後援を受け、チャイルド・フィルムが配給を行う。
いつの間にか時代からはみ出てしまった映画監督の悲哀をユーモラスに描き、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されたナンニ・モレッティ新作「チネチッタで会いましょう」が、11月22日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国で公開。ポスタービジュアルが到着した。
5年に1本のペースで映画を撮り続けてきた監督のジャンニ。プロデューサーでもある妻に支えられ、頭の中は新作のアイディアでいっぱい、完璧な日々だと思っていた。ところが自分は世間や家族の気持ちからズレていたと気づかされる……。
妻に別れを切り出され、フランス人のプロデューサーが詐欺師と判明したことで映画製作は中断。ついには妻がプロデュースする映画に難癖をつけて撮影を一晩とめてしまい、Netflixを頼ってみるものの脚本にダメ出しされる。失意のジャンニがやがて見つける大切なものとは?
モレッティが製作・脚本・出演も兼ね、フェリーニやキェシロフスキ、スコセッシへのオマージュを交えつつ自身の過去作も引用して描く本作。モレッティ作品の常連であるマルゲリータ・ブイや、監督でもあるマチュー・アマルリックが共演し、音楽はフェリーニ作品で有名なニーノ・ロータの弟子であるフランコ・ピエルサンティが担当する。撮影はもちろんチネチッタで行われた。早熟の異才モレッティの集大成というべきヒューマンドラマに注目だ。
監督:ナンニ・モレッティ
脚本:フランチェスカ・マルチャーノ、ナンニ・モレッティ、フェデリカ・ポントレモーリ、ヴァリア・サンテッラ
音楽:フランコ・ピエルサンティ 撮影:ミケーレ・ダッタナージオ
出演:ナンニ・モレッティ、マルゲリータ・ブイ、シルヴィオ・オルランド、バルボラ・ボブローヴァ、マチュー・アマルリック
2023年/イタリア・フランス/原題:Il sol dell’avvenire/96分/ヴィスタサイズ/日本語字幕:関口英子
後援:イタリア大使館 特別協力:イタリア文化会館 配給:チャイルド・フィルム
© 2023 Sacher Film–Fandango–Le Pacte–France 3Cinéma
公式サイト:https://child-film.com/cinecitta