北海道・ゆうばり国際映画祭、広がる混乱 開催まで2カ月、場所未定 海外からも不安の声

AI要約

「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」の開催まで2カ月を切り、開催場所未定の異例の状況への不安が広がっている。

映画祭は今年で34回目を迎えるが、開催場所や日程の変更が相次ぎ、参加作品の映画人からは不信感が高まっている。

審査通過作品の半数が海外作品であり、航空券の確保などの準備に困難を抱えている映画人も多い。

北海道・ゆうばり国際映画祭、広がる混乱 開催まで2カ月、場所未定 海外からも不安の声

 開催期間や場所の変更告知が相次いだ「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」(実行委など主催)の開催まで間もなく2カ月。今夏に賞金の未払い問題が表面化するなど混乱が広がり、16日現在、開催地は未定だ。国際映画祭では規模にもよるが、一般的に1年から半年前までに開催場所や日程が決まる。異例の状況に国内外の映画人から不安の声が高まっている。

 同映画祭は1990年にスタート。夕張市の財政破綻による中止、コロナ禍のオンライン開催を乗り越え、今年で34回目を数える。当初は9月下旬に開催予定だったが、6月、開催時期を10月24~27日に変更。開催場所も当初は夕張市としていたが、7月28日に公式ホームページで「開催場所は白紙」と発表し、その状態が続く。

 一方、8月2日には応募683作品から審査を通過した69作品が発表された。応募条件で「監督は映画祭への参加が望ましい」とされているため、事務局には審査通過者から「開催地はいつ決まるのか」「本当に開催されるのか」といった声が60件以上寄せられている。

 審査通過作品のうち約半数が海外作品。海外から夕張入りを予定していた映画人からも「航空券の確保など、もう時間切れだ」と不信感が強まっているという。