やす子「大人は全員、敵だ」本音を言えず悶々としていた日々、人気芸人の鬱屈していた高校生時代

AI要約

やす子さんの人気の秘密と映画『きみの色』での声優挑戦について語られる。

やす子さんがお笑いと演技の違いを語り、自身のキャラクターと共感する点について触れる。

やす子さんが映画『きみの色』のキャラクターであるきみちゃんに共感し、高校時代の経験も重ね合わせながら語る。

やす子「大人は全員、敵だ」本音を言えず悶々としていた日々、人気芸人の鬱屈していた高校生時代

 テレビをつければその顔を見ない日はないどころか、1日に二度や三度も見ることがあるほどの売れっ子であるやす子さん。老若男女、幅広い層から愛されるやす子さんの魅力は、どうやって形づくられたのか? 鬱屈(うっくつ)していた高校時代からスターダムを駆け上がった日々でのCHANGEを聞いてみた。【第1回/全3回】

 取材場所である会議室でやす子さんを待っていると、廊下からよく通る、明るい声が聞こえてきた。すぐに分かる、やす子さんだ。そして「よろしくお願いしますー」と元気よく入ってきた途端、会議室がやす子さん一色に染まってしまった。空気を一瞬にして変えてしまう。これが人気者ということなのだ。

 そんなやす子さんは8月30日に公開の映画『きみの色』で声優に挑戦している。これだけ個性が際立っているやす子さんのこと、他人を演じることには苦労があったようだ。

「お笑いをやるときは、人(にん=個性や人柄)が出たやす子のほうがいいんですよ。そのほうが見ている方も入ってきやすいし、コントではその人の人柄から作ることも多いですし。ただ、演技をするときはその人を殺さなければならないので、すごく難しかったですね。いまだにうまくやれたのかわからないんですけど、とりあえず楽しくはできました」

『きみの色』では主人公である全寮制の女子高に通う日暮トツ子、トツ子と同じ学校に通いながら突然、中退してしまう作永きみ、離島に住み、音楽が好きで物静かな青年の影平ルイ、この3人がメインで物語が展開していく。誰にいちばん共感したかを聞いたところ、意外なことに自分の気持ちを殺しがちな、きみちゃん(作永きみ)だという。

「高校生のときは、自分も大人に本音を言えないタイプだったんで、やっぱりきみちゃんですね~。思春期って誰しも他人に素直になれない時期だと思うんですけど、自分も部活をやめたいことを親に言えなかったりとか、バイトもやめたいと言えずに、ずっといやだなあって思いながら続けていましたから」