バンダイナムコ、作品別売上高を公表 トレカ人気牽引し「ワンピース」「ドラゴンボール」が大幅成長
バンダイナムコホールディングスが2025年3月期第1四半期の業績を発表し、IPコンテンツの売上状況が好調であることを明らかにした。
機動戦士ガンダムやONE PIECE、DRAGON BALLシリーズなどの人気IPは前年を上回る売上高を記録しており、トイホビー事業やデジタル事業でも成長を続けている。
他のIPでも堅調な売上を維持しているが、一部微減したシリーズもある。日本IPの人気はグローバル市場でも拡大しているようだ。
バンダイナムコホールディングスが今月9日に発表した2025年3月期第1四半期（4月～6月）業績のなかで、補足情報として自社が保有・関与するIP（知的財産）コンテンツの売上状況を開示し、好調に推移したことを明らかにした。
同社IPで最も売上額の多い「機動戦士ガンダム」シリーズは、第1四半期（1Q）の売上高が361億円と前年同期比で微減したものの、上半期見込みは750億円、通期計画は1,450億円と堅調な推移を見込んでいる。プラモデルやフィギュアなどのハイターゲット向け商品が国内外で好調で、同シリーズでは劇場作品「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の上映拡大もIPの認知度向上に貢献したとも説明した。
また、前年比で大きく伸ばしているのが「ONE PIECE」シリーズで、1Q売上高が250億円→333億円と大幅増加し、通期計画は1,050億円と前年度を大きく上回る見込みのほか、「DRAGON BALL」シリーズも同様に1Q売上高が287億円→310億円と増加した。
上記2シリーズについては、いずれもトレーディングカードゲームが牽引しているとしつつも、質疑応答では「デジタル事業のアプリや、トイホビー事業の様々なカテゴリーにおいても順調に成長しています」とコメント。DRAGON BALLシリーズでは新たなデータカードダス「ドラゴンボールスーパーダイバーズ」の2024年内稼働を予定している。
その他のIPでは、「仮面ライダー」「プリキュア」シリーズなども堅調な売上を維持しているが、「ウルトラマン」「スーパー戦隊シリーズ」については微減。いずれのIPもカプセルトイなどが国内外で人気を集めており、映像配信の普及によるグローバル市場での日本IPの人気拡大も追い風になっているようだ。
■IP別売上高（グループ全体／抜粋）
機動戦士ガンダム...361億円（前年：369億円／通期：1,450億円）
ONE PIECE...333億円（前年：250億円／通期：1,050億円）
DRAGON BALL...310億円（前年：287億円／通期：1,450億円）
仮面ライダー...62億円（前年：59億円／通期：320億円）
ウルトラマン...25億円（前年：19億円／通期：105億円）
プリキュア...35億円（前年：41億円／通期：200億円）
※通期は見込み額
