再生2億回突破で注目 「シャイトープ」がメジャーへ  日常の葛藤歌うデビュー曲、若者を肯定する歌詞「まだ見ぬ光がある」

AI要約

福岡発の注目バンド「シャイトープ」が、メジャーデビューを果たした若者から支持を受けるバンドで、彼らが歌に込める思いやメッセージについて語られている。

バンド結成の経緯やメンバーそれぞれの音楽的ルーツ、悩みを乗り越えて音楽活動を続ける決意などが紹介されている。

最新シングル「ヒカリアウ」についても触れられ、若者たちへの希望や前進の力を歌った歌詞の意味が明かされている。

再生2億回突破で注目 「シャイトープ」がメジャーへ  日常の葛藤歌うデビュー曲、若者を肯定する歌詞「まだ見ぬ光がある」

 インディーズとしてリリースした「ランデヴー」がストリーミング総再生回数2億回を突破し、一躍注目を集めたスリーピースバンド「シャイトープ」が7月、シングル「ヒカリアウ」でメジャーデビューを果たした。若者から絶大な支持を受ける彼らが歌に込める思いとは-。福岡市を訪れたボーカル・ギターの佐々木想(そう)にインタビューした。

 京都産業大の音楽の部活動で出会った佐々木、ふくながまさき(ベース)、タカトマン(ドラム)で、2022年6月に結成。美しいメロディーラインに乗せ、恋愛の切なさや暮らしの中の苦悩を歌ってきた。

 「バターより安いマーガリン そんな生活で構わないさ」(マーガリン)

 「愛されて愛の色を知るのなら 君は僕を彩っていたんだ」(ランデヴー)

 佐々木は広島県出身。中学時代、教師で音楽好きの父親から「弾いてみるか」と渡されたアコースティックギターで、スピッツの「チェリー」を奏でたのがすべての始まりだった。その後、叔父からエレキを譲り受け、THE BLUE HEARTSでロックを知る。

 音楽的なルーツとして敬愛するのはMr.Children。中学3年でバンドを組み、高校時代に軽音楽部でオリジナルの楽曲を作り始めた。大学では部活動に励んだが、普通に就職活動して内定をもらった。

 しかし、卒業を目前にして悩む。

 「やっぱり音楽で生きていきたい。ここで諦めたら後悔する」

 メンバー2人に声をかけ、シャイトープを結成した。トープは「モグラ」のフランス語。シャイな性格の3人が、地下のスタジオにこもって練習したことに由来する。

 背水の陣で配信した楽曲が徐々に注目を集め、23年4月リリースの「ランデヴー」が音楽配信サービスSpotifyのバイラルランキング1位を獲得した。

 メジャーデビュー曲「ヒカリアウ」は、若者たちが抱える日々の葛藤に寄り添い、明日への希望を歌う。

 「こんな暗い場所にも 目を瞑つむっても分かる光がある」

 それはまるで、希望を失わずモグラのように前へ進んできた自分たちのことのようでもある。

 作詞作曲した佐々木は「その人の日常を肯定してあげたい」と言う。そのことで「誰かに会いたいとか、思いを伝えようという行動につながれば」と願うからだ。歌詞に込めたメッセージはストレートだ。

 「若者よいつだってまだ見ぬ光があるから 生きて生きて生きてみようぜ」