俳優・山西惇、「暇か?」でおなじみ『相棒』角田課長役は特別な存在。シリーズ開始から20年以上…当初は「クビになると思っていた」

AI要約

山西惇は京都大学に入学して劇団そとばこまちに入団し、舞台活動を経てテレビドラマや映画に出演するようになった。彼は劇団での活動を振り返りながら、『相棒』シリーズへの出演などについて語っている。

山西は劇団そとばこまちを退団後、再び入団して多くの舞台を製作。その後テレビドラマや映画に出演し、人気を博すようになった。特に『相棒』シリーズでの演技は注目され、数々の賞を受賞している。

山西は『相棒』シリーズがDVD化されたことで視聴者に広く認知されるようになったと語っており、作品の魅力や成長過程について説明している。

俳優・山西惇、「暇か?」でおなじみ『相棒』角田課長役は特別な存在。シリーズ開始から20年以上…当初は「クビになると思っていた」

京都大学に入学した1回生のときに劇団そとばこまちに入団した山西惇(やまにし・あつし)さん。

大学卒業後、退団して就職したものの、2年目に再び入団。劇団初の東京進出となる本多劇場での公演が会社のハワイ研修と重なったために退職。4代目座長となった生瀬勝久さんと2001年に劇団そとばこまちを辞めるまで、ともに多くの舞台を製作。

同年、『相棒pre season』(テレビ朝日系)の第2話に出演し、2002年には『相棒』が連続ドラマに。『Dr.コトー診療所』(フジテレビ系)、映画『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』(吉田照幸監督)、『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』(テレビ朝日系)などに出演。

今年2024年『エンジェルス・イン・アメリカ』、『闇に咲く花』で第31回読売演劇大賞最優秀男優賞、第74回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞して話題に。

2001年、山西さん演じる「暇か?」でおなじみの組対5課(現・薬物銃器対策課)の角田六郎課長は、『相棒pre season』の第2話「恐怖の切り裂き魔連続殺人!」で初登場。

ともに劇団そとばこまちを退団した生瀬さんも、寺脇康文さん演じる特命係の亀山刑事の大学時代の同級生で東京地検の検事、そして“平成の切り裂きジャック”と呼ばれた浅倉禄郎役で出演している。

――退団されたその年に『相棒pre season』が放送に。

「何かそんなにうまいタイミングだったんだなって」

――そのときには2時間ドラマでしたが、まだ連続ドラマになるということは?

「何も決まってなかったです。それで、もう1個2時間ドラマがあって」

――連続ドラマになると聞いたときはいかがでした?

「これは川原(和久)さんともよく話すんですけど、連続ドラマになるときに『これで俺たちクビだな』って思ったんですよ。『ああ、そうですか。ゴールデンの1時間枠になりますか。じゃあ我々はクビですね』って思いました。レギュラーをみんな一新すると思ったんです。

でもそこは、『相棒』を立ち上げた須藤(泰司)さんというプロデューサーさんがステキだったんですよね。『皆さんあっての相棒ですから、皆さんを外すなんてことは絶対しませんよ』って言ってくれて。それが本当にありがたかったです」

――『相棒』は、山西さん、川原さん、大谷亮介さん、六角精児さん、山中崇史さん…舞台出身の方が多いですよね。

「『相棒』の東映のプロデューサーの須藤さんが同志社(大学)でお芝居をやっていたんですよね。だから僕らが学生のときにやっていた芝居も多分見てくれていて、それもあって舞台の人たちを起用してくれているのかなと思いました」

――現在も続いている大人気シリーズで映画化、スペシャルドラマにもなって。

「最初の第1シリーズが始まったとき、とにかく本がおもしろいなあと思って。1時間でよくこんなにいろんな要素を入れて、しかも同じパターンの話じゃなくて、『今度はこっちから来たか』っていう感じで、毎回おもしろいなあって。

これがうまくどうにか世の中に伝わらないものだろうかっていうのは、初期の頃はずっと思っていまして。やっぱり『今、何やっているの?』って聞かれたときに『相棒っていうドラマをやっているんですよ』って言うと、『水曜の枠ね』って言われるんですね。みんな知ってる。でも、見たことはないと。

それは、やっぱりDVDになったことがすごく大きかったと思うんですよね。DVDにしてTSUTAYAとかでみんなに借りて見てもらったら、お話は絶対おもしろいんだから、もっと見てもらえるようになるんじゃないかって。そう思っていたらDVDになって、それからだんだん評判が上がっていって、やっとみんなにわかってもらえた。おもしろがってくれるようになったっていう、この時期はすごくワクワクしましたね」