谷隼人『熱中時代』以来の仲! 水谷豊ちゃんに「谷さん、相棒に出てよ」と言われたけれど

AI要約

谷隼人さんが水谷豊と共演した『熱中時代』での思い出を語る。

谷隼人さんがコミカルな役に挑戦し、視聴率40%超えの大ヒットとなった経験を語る。

豊ちゃんとの仲の良さや努力が作品の成功につながったことを振り返る。

谷隼人『熱中時代』以来の仲! 水谷豊ちゃんに「谷さん、相棒に出てよ」と言われたけれど

「4、5年前でしたが、撮影スタジオで(水谷)豊ちゃんにばったり会って。『久しぶり、谷さん、相棒に出てよ』って言われたんだけど、『嫌だ』と丁重にお断りしたんです。だって、セリフが長くて覚えるのが大変だから(笑)」

こう語るのは、谷隼人さん(77)だ。水谷豊との思い出は『熱中時代』に詰まっているという。

「出演オファーがあって台本を見ると、ボクの役は警察官の小宮新八郎。融通が利かないまっすぐな性格で、豊ちゃん演じる北野広大と顔を合わせてはけんかばかりしているのだけど、どこか憎めないコミカルなキャラクターです」

それまで、コミカルな役を演じた経験はほとんどなかったという。

「不安もあったのですが、監督に『一生懸命演じてもらえれば、それが笑いになる台本になっています』って言われてね。豊ちゃんの軽いテンポの演技に合わせていけば、なんとかなるだろうと挑戦したんです」

自然な警察官の立ち居振る舞いを身につけるにもひと苦労した。

「制服、制帽、装備があったりするから、普通に自転車の乗り降りをするだけでも、けっこう難しいんです。撮影現場では、待ち時間に衣装を着たまま自転車をこいだり、乗り降りしたりして、警察官らしさを練習していました」

監督は厳しく「もっと新八郎らしく」とNGを出されることもあった。

「どうすればいいのか、豊ちゃんとアイデアを出し合ったり、アドバイスをもらったりして、名乗る際に『小宮“新八郎”でございます』とアクセントをつけるなど、徐々にキャラクターを作っていったんです」

こうした努力もあり、同ドラマの視聴率は右肩上がりを続けた。

「10%台からすぐに20%、30%台に上がっていきました。こんな高視聴率のドラマは初めてで、現場の雰囲気は最高。演者やスタッフに一体感が生まれていきました。夜のシーンを待つ時間に豊ちゃんとキャッチボールをしていたのですが、すぐに太川陽介くんや監督、スタッフたちが加わって、最後は野球の試合をするまでになったほど、仲がよかったんです」

チームが一丸となり、最終回では視聴率が40%超え。谷さんにとっても、コミカルな役で新境地を切り開いたのだった。

「1986年、『風雲!たけし城』(TBS系)で殿(ビートたけし)が隊長役に推してくれたのも、小宮新八郎のイメージがあったのかもしれません」

『熱中時代』(TBS系・1978年~)

水谷豊が演じる北野広大が小学校の教師として奮闘する学園ドラマ。最終回の視聴率はなんと40%! 初回からの視聴率の伸びは歴代最高記録を誇る。BS松竹東急にて8月3日から『熱中時代2・先生編』が放送されるのでぜひ!

【INFRORMATION】

たに・はやと

1946年、鹿児島県生まれ。1968年のドラマ『キイハンター』に出演し注目を集める。ほりの深い顔立ちから「和製アラン・ドロン」と呼ばれた。『痛快成りゆき番組 風雲たけし城』の隊長役としても人気者に。