のび太声優・小原乃梨子さん死去 声優仲間が追悼 悲しみ広がる「小原さんの感性は大きな財産でした」

AI要約

アニメ「ドラえもん」や「ヤッターマン」で知られる声優小原乃梨子さんが88歳で死去。声優仲間から惜しまれている。

小原乃梨子さんは若い頃からテレビドラマに出演し、声優に転じて活躍。洋画の吹き替えやテレビCMでも知られている。

代表作には「タイムボカン」シリーズのドロンジョ役や「ドラえもん」ののび太役などがある。

 アニメ「ドラえもん」の野比のび太役、「ヤッターマン」ドロンジョ役で知られる声優・小原乃梨子(おはら・のりこ、本名・戸部法子=とべ・のりこ)さんが12日、死去した。88歳。東京都出身。所属する「81プロデュース」が報告した。突然の訃報に、声優仲間から惜しむ声が上がっている。

 同社は「令和6年7月12日 病気療養中のところ薬石効なく、88歳にて永眠致しました」と報告。「尚、葬送の儀につきましては、ご遺族の意向により親族のみにて執り行われました。ここに生前中の御厚誼を深謝し、謹んでお知らせ申し上げます」とした。

 声優・ナレーターの武虎は、訃報を受け「小原さん…収録でご一緒することは叶わなかったけど、レッスンも受けたりして小原さんの感性に触れられたことは大きな財産でした。生き生きとした演技は楽しくてワクワクしました。心からお悔やみをお祈り申し上げます。ありがとうございました。涙。」と追悼した。

 高校卒業後、草創期のテレビ業界に入り、ドラマなどに出演。結婚後に子育てのために時間がやりくりできることから声優に転じた。1966年「ハリスの旋風」(フジ)、67年「魔法使いサリー」(日本教育テレビ、現テレビ朝日)などに出演。74年に「アルプスの少女ハイジ」(フジ)でハイジの友達で羊飼いのペーター役、75年から始まった「タイムボカン」シリーズでは「ヤッターマン」のドロンジョなどを担当。子分の失敗をとがめるセリフ「スカポンタン」は子どもたちの間でも当時よく使われた。79年に「ドラえもん」(テレビ朝日)でのび太役の声を務め、05年まで26年間担当した。

洋画の吹き替えではジェーン・フォンダやシャーリー・マクレーンなどを演じ、米国のテレビドラマ「奥さまは魔女」にも出演。テレビCM、ゲームなどでも広く活躍した。