旧ジャニーズ勢、番組の顔から〝消えた〟 「パーソナリティー」を〝撤廃〟 日テレ系「24時間テレビ47」制作発表

AI要約

日本テレビ系「24時間テレビ47」の制作発表が行われ、今年の番組テーマや出演者、独自の取り組みが発表された。今年はパーソナリティーの肩書を撤廃し、番組の顔から旧ジャニーズ勢が消えるなど、大きな変化がある。

番組は24組でつなぐ24時間テレビというコンセプトで進行し、各出演者が個別にチャリティーに挑戦する。今年のアプローチはシンプルで新鮮だ。

特に注目されるのは、新たに設けられるマラソン児童養護施設募金に挑むお笑い芸人やす子の取り組み。彼女が施設に対する思いを語り、チャリティーランナーとしての意気込みが明かされた。

旧ジャニーズ勢、番組の顔から〝消えた〟 「パーソナリティー」を〝撤廃〟 日テレ系「24時間テレビ47」制作発表

 日本テレビ系「24時間テレビ47」(8月31日午後6時30分~9月1日午後8時54分)の制作発表が16日に東京・汐留の同局で行われ、番組企画や出演者が発表された。昨年11月に系列局「日本海テレビ」で寄付金の着服が発覚。チャリティー番組の原点に立ち返るべく放送開始当初から掲げてきた「愛は地球を救う」に「?」をつけた「愛は地球を救うのか?」を今年の番組テーマとし、番組開始以来初めて「パーソナリティー」の肩書を〝撤廃〟。旧ジャニーズ勢が21年ぶりに番組の顔から消える。

 会見冒頭、系列局31社で構成される「24時間テレビチャリティー委員会」の佐々木豊副会長は、改めて不祥事について謝罪した上で、外部弁護士を交えた再発防止対策チームを立ち上げて各社に活動計画書の提出を義務付け、放送日の2日間も安全な募金活動が行われているのかをモニタリングチェックする方針を明かした。

 厳しい意見が寄せられる中、能登半島地震の被災者をはじめ、本当に支援を必要としている人たちのために今年も放送することを決めた番組サイド。今年は「24組でつなぐ24時間テレビ」という大枠を設けて企画賛同者それぞれが世代やジャンルを超えて自分たちなりのチャリティーに挑み、司会者の3人がまとめ上げるという新たな形となる。この日の会見では出演者第1弾の9組が発表された。嵐の相葉雅紀は保護犬、お笑い芸人のサンシャイン池崎は保護猫の現状を伝え、「笑点」メンバーは能登から生放送を届ける。

 番組の顔となる「メインパーソナリティー」や「チャリティーパーソナリティー」が47回目にして初めていなくなったことについて、吉無田剛プロデューサーは「難しい時世の中で、僕らが届けたいチャリティーをしょってくれる方と一緒にやりたいなと考えたとき、そもそも肩書って何だろうと。肩書が先行するのは24時間テレビの本質ではないと思うし、前年との比較論は正直どうでもいいと思っています。今年は世代やジャンルを超えて『これを伝えたい』という人が24人集まっていただくという、実はすごくシンプルなもの」と説明した。

 2003年のTOKIO以降、24時間テレビの顔となるパーソナリティーは旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)所属タレントが務めてきたが、その記録が途絶えることになる。系列局の不祥事やジャニー喜多川元社長による性加害問題の影響によるものかを問われると「そういったものを含め、どうあるべきかを考えました」と否定せず。一方で相葉の出演が発表されたように「今後STARTOの方たちと(仕事を)やらないということではない」とも語った。

◇ やす子は「児童養護施設募金」でマラソン

 この日の会見には、3人目の総合司会に決まったお笑いコンビ「くりぃむしちゅー」の上田晋也(54)と、「組でつなぐ24時間テレビ」の出演者の一人として、恒例のマラソン企画に新たな形で挑むことになったお笑い芸人やす子(25)が出席した。

 24時間テレビで10年タッグを組む羽鳥慎一&水卜麻美アナウンサーと並んだ上田は「(メインパーソナリティーはいないが)本質的には今年のアイドル枠。アイドルらしくさわやかな笑顔で歌って踊って楽しくお送りしたいと思っております」とボケて笑わせた。

 一方、やす子は今回新設される「マラソン児童養護施設募金」のために一肌脱ぐ。この日は、自身も高校生のころ児童養護施設でお世話になっていたことを公表。2歳の時に両親が離婚し、母子家庭で育ったが経済的に苦しく、山口県の施設に移ることになったという。

 匿名でランドセルや鉛筆などが届いたとき、「自分たちのことを気にかけてくれる人がいるんだ」と気持ちが救われたことから、自分がチャリティーランナーとなって施設への関心を深めてもらいながら、全国610カ所で生活する約2万3000人の子供たちの力になることをずっと夢見ていたという。

 そんなやす子の熱い思いに番組側も感銘を受けた。通常の募金とは別に、児童養護施設の支援のみに寄付金を使う「マラソン児童養護施設募金」を放送開始後から受け付け、やす子が走っている間、テレビ画面に募金専用ページへアクセスできるQRコードを掲出する。

 特に目標距離は決めず、無理のないペースでなるべく長い間走り続けることを目標とする。6月末から練習を始めたそうで「本当に楽しくて、海を見ながら走ったりして、練習終わった後のご飯がおいしい」とニッコリ。「忙しいのに大丈夫か?」という上田の心配にも「走ってるときがストレス解消にもなるのでそれがいい機会で」と返したものの「そんなにストレスたまってるのか?」とツッコまれると「はいー。ドッキリとかでよく分からないことばかりさせられて…」と本音ものぞかせながら「全力で走ります!」と宣言した。