KADOKAWAサイバー攻撃 一体何が起こっている? 漏えい情報の拡散行為に法的措置の準備も 専門家が解説

AI要約

出版大手「KADOKAWA」がサイバー攻撃を受け、会社に関わる個人情報が流出したとして謝罪と注意喚起を行っている。

6月8日にサーバーがランサムウェア攻撃を受け、多くのサーバーがシャットダウンされたことで事業に大きな影響が出た。

27日にはハッカー集団がデータを盗み取ったと主張し、身代金支払いを要求している。被害は深刻化している。

KADOKAWAサイバー攻撃 一体何が起こっている? 漏えい情報の拡散行為に法的措置の準備も 専門家が解説

モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜6:00~9:00)。7月4日(木)の放送はユージに代わり、ふかわりょうさんが代演パーソナリティを担当。この日のコーナー「リポビタンD TREND NET」のテーマは「ランサムウェア攻撃グループの脅威」。情報社会学が専門の城西大学 助教・塚越健司さんに解説していただきました。

(※放送当時の内容です)

動画サイト「ニコニコ動画」や書籍の出版などにシステム障害が起きている問題で、出版大手「KADOKAWA」は、サイバー攻撃をおこなったとするハッカー集団が「会社に関わる個人情報などを流出させた」と主張しているのを確認したとして、関係者に対して改めて謝罪するとともに、データをダウンロードしたり、拡散させたりしないよう呼びかけています。

吉田:塚越さん、「KADOKAWA」が受けたサイバー攻撃について、改めて教えていただけますか?

塚越:大変深刻な事態になっているのですが、簡単に整理します。まず6月8日(土)、KADOKAWAのグループ会社のデータセンターのサーバーが「ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)」を含む大規模なサイバー攻撃を受けて、システム障害が発生しました。社内ネットワークにも感染が発覚したので、さまざまなサーバーをシャットダウンした結果、動画配信が停止。書籍の受注や物流も一部停止になっています。

その結果、既存の本の出版部数が通常の3分の1程度になり、「ニコニコ動画」などを含めたグループ全体の事業に影響が出ました。KADOKAWAはさまざまな事業を手掛けているので、被害は深刻になっています。

さらに6月27日(木)、「BlackSuit(ブラックスーツ)」と名乗るハッカー集団が、KADOKAWAのネットワークに侵入してデータを盗み取ったという犯行声明を、発信元の特定が難しいネット上の空間「ダークウェブ」上で出しました。サイトを確認したセキュリティーの関係者によると、データは1.5テラバイトになるなどの情報があり、身代金の支払いに応じなければ、7月1日(月)にも全てのデータを公開すると主張していました。