【本人インタビュー有】SB19(エスビーナインティーン)とは?メンバー詳細プロフィールからヒット曲「GENTO」、魅力まで徹底解説

AI要約

2023年に「GENTO」のダンスチャレンジが世界的に流行し、その名をさらに轟かせたフィリピンのボーイズグループ・SB19。

2024年4月の来日時に行ったインタビューの内容も含めつつ、彼らのこれまでの軌跡、詳細なメンバープロフィールや必聴楽曲を詳しく紹介する。

SB19はパブロ、ジョシュ、ステル、ケン、そしてジャスティンの5名で構成される、フィリピン出身のボーイズグループ。

グループ名の“SB”は“Sound Break”という意味で、音楽シーンの革新とフィリピンの音楽文化の国際的な普及を目指す姿勢を表す。

ファンダム名は“A’TIN”で、19の前にはいつも18がいるという思いが込められている。

2023年にリリースしたシングル「GENTO」は世界的にヒットを記録し、SNS上でもダンスチャレンジが大流行。

2024年4月には日本で初となるファンイベントを開催し、熱狂の渦に巻き込んだ。

【本人インタビュー有】SB19(エスビーナインティーン)とは?メンバー詳細プロフィールからヒット曲「GENTO」、魅力まで徹底解説

2023年に「GENTO」のダンスチャレンジが世界的に流行し、その名をさらに轟かせたフィリピンのボーイズグループ・SB19。2024年4月の来日時に行ったインタビューの内容も含めつつ、彼らのこれまでの軌跡、詳細なメンバープロフィールや必聴楽曲を詳しく紹介する。

■SB19の由来とは?フィリピン発5人組ポップアイドル

SB19(読み:エスビーナインティーン)

・デビュー:2018年10月26日

・デビュー作品:バラードシングル「Tilaluha」

・メンバー:PABLO / JOSH / STELL / KEN / JUSTIN

・ファン呼称:A’TIN(読み:アティン)

SB19はパブロ、ジョシュ、ステル、ケン、そしてジャスティンの5名で構成される、フィリピン出身のボーイズグループ。これまでに数多くの賞を受賞してきた。

グループ名の“SB”は“Sound Break”という意味で、音楽シーンの革新とフィリピンの音楽文化の国際的な普及を目指す姿勢を表す。ファンダム名は“A’TIN”。19の前にはいつも18(eighteen=A’TIN)がいる、という思いが込められている。またATIN(アティン)はタガログ語で“私たちの”を表すため、“A’TINは私たちのもの”という意味も。

2018年10月にシングル「Tilaluha」でデビュー。2ndシングル「Go Up」のリリースを機に、アジアを中心に世界中で“A’TIN”を獲得するのみならず、フィリピン文化芸術委員会からは若者大使にも任命された。

2021年にはビルボード・ミュージック・アワードのトップ・ソーシャル・アーティストにノミネート。初の東南アジア/フィリピンのアーティストとして注目を浴び、その後インターナショナル・ビルボード・ソーシャル50チャートとネクスト・ビッグ・サウンド・チャートにランクインするなど、グローバルに活躍する初のフィリピン・アーティストとしての地位を確立した。

そして2023年5月にリリースしたシングル「GENTO」は、ビルボード・ワールド・デジタル・セールス・チャートにて8位に。同時にSNS上でもダンスチャレンジが世界的に大流行し、大ヒットを記録した。

また2024年4月には、日本で初となるファンイベントを大阪と東京にて開催。日本の”A’TIN”を熱狂の渦に巻き込んだ。

■個性とカリスマ性溢れるメンバープロフィール

PABLO(読み:パブロ)

・生年月日:1994年9月14日

・ポジション:リーダー、メインラッパー

グループのリーダーであり、多くの楽曲の制作を手がける最年長メンバーのパブロ。フィリピン工科大学を卒業し、卒業後はデータアナリストとして働いていたが、幼少期から好きだった音楽の道を志し、メンバーの中で最初の練習生となった。自分のアピールポイントを問われると「自分の魅力と言われるとすごく難しいけど…すごくシンプルな、猫みたいな人間だと思います」と謙虚に答えつつ、「あと、メンバーの中で僕だけえくぼがあります(笑)」とチャーミングさも見せた。ステルはパブロのことを「アインシュタイン」と表現し、その意図を「髪型も含めて、すべての意味で(笑)。彼は物事を深く考える人なんです」と説明していた。

STELL(読み:ステル)

・生年月日:1995年6月16日

・ポジション:メインボーカル、リードダンサー

ステルの武器はなんと言ってもその歌唱力の高さ。ケンは「クレイジーなシンガー。女性の音域も歌いこなしてしまう、ワールドクラスな高音ボーカルの持ち主です。ブルーノ・マーズ並だと思います」と賞賛した。しかしステル自身は「フィリピンには実は高音ボーカリストが多いから、自分ではあまり主張したくないんだけど…」と謙遜し、自身の性格については「すごく外交的な性格。知らない人ともすぐ友達になってしまうんです。どんな人に対しても自分らしさを見せることを恥ずかしいと思わない。ガンガンいきます」と分析した。ダンスの実力も高く、振付制作も担う。

JOSH(読み:ジョシュ)

・生年月日:1993年10月22日

・ポジション:リードラッパー、リードダンサー、サブボーカル

ステルとともに強豪ダンスチームのSE-EONに所属していたジョシュ。コンピュータ技術者を務めていた頭脳派メンバーで、ゲーム好きでもある。自身の魅力については「僕はけっこう戦略家。あとはものすごくオープンな性格で、いい面もあるんですが悪い面もあって、時にはやりすぎてしまうこともあります」と屈託なく話した。ジャスティンはジョシュのことを「いろいろなことに興味を持っていて、細かくチェックしている。なんでもやりたい好奇心旺盛な人。情熱的なメンバーです!」と紹介した。

KEN(読み:ケン)

・生年月日:1997年1月12日

・ポジション:メインダンサー、リードボーカル、リードラッパー

かつてはダンスカバーグループに参加し、数々の大会に参加。ソロラッパー・FELIPとしても活動し、日本のアニメ『黒子のバスケ』の青峰大樹にインスパイアされた楽曲「SUPERIORITY」や、日本でミュージックビデオを撮影した「STRAYDOGS」など、日本を意識した作品も多数。自身の魅力については「低い声が魅力だと言われることが多いです。性格は、周りの人を傷つけることなく、自分の好きなようにやっていくタイプ。何を言われてもあまり気にしないんです。自分らしくいられることを大事にしたい」と、ブレない芯を感じさせながら話す。またジョシュはケンを「オールラウンダー。まんべんなくなんでもできる人」と紹介した。

JUSTIN(ジャスティン)

・生年月日:1998年7月7日

・ポジション:サブボーカル

グループの末っ子であり、華やかなビジュアルを誇るジャスティン。2018年にデ・ラサール大学セントベニール校を卒業し、マルチメディアアートを学んだことを生かして、グループのMVのコンセプトメイキングや、クリエイティブディレクションを手がけている。自身の魅力については「ほかのメンバーはけっこう自信満々だけど、僕は少しソフトで優しい性格です」と、にっこり微笑みながら語った。パブロはジャスティンを「日本」というワードで表現。その理由を「整理整頓が上手。先を読んで計画を立てたり、プランニングもうまいんです」と語っている。

■世界的流行曲「GENTO」

世界的にヒットを記録した「GENTO」。GENTOは金という意味で、金を目指すSB19のストーリーが描かれている楽曲だ。パブロは「金を手に入れるためには悲しい瞬間も楽しい瞬間もある。そうした僕たちの経験が描かれています」と、楽曲について説明した。

また、日本の文化を愛するSB19。日本の金継ぎからもインスピレーションを受けているといい、「どこか欠けているところもあるけど、金継ぎを経て新しい金を目指していく」という意味合いも込められているそうだ。さらにGENTOと“BENTO”をかけ、ダンスには弁当箱を差し出すような振付も盛り込まれている。「弁当は主食も主菜も副菜もあり、一食として完成されている。自分たちも弁当のように完成された形になりたい」と、ユニークな発想について教えてくれた。

TikTokでは日本のアーティストやK-POPアーティストも多数ダンスチャレンジに参加し、「GENTO」旋風が吹いた。11人組グローバルボーイズグループのINIからは木村柾哉と松田迅が挑戦。さわやかな緑に囲まれる中で、キレのいいダンスを繰り広げた。

◎『THE FIRST TAKE』での「GENTO」

『THE FIRST TAKE』のマイクの前に5人は、デニムで揃えたカジュアルなスタイリングで登場。パブロは「緊張と興奮が同時に押し寄せてくるよ」と、胸を高鳴らせた様子で語る。「GENTO」のイントロが流れると、等身大の若者らしさはそのままに、それぞれが圧倒的な歌唱力と個性あふれる声で力強く歌い上げていく。ジョシュとパブロのラップパートは、シンプルなドラムのビートに乗せたアレンジが新鮮だ。ライブさながらにボルテージを上げて楽しそうに歌いながら、細部にボーカルの技術を感じさせる見事な歌唱を披露した5人は、最後に「最高だった!」と笑顔を見せた。

■SB19が語るSB19の魅力

◎メンバーそれぞれの個性&チームワーク

SB19の魅力を聞くと、パブロはまず「それぞれの異なる個性が光っていること」と説明してくれた。それぞれがソロアーティストとしても申し分ない実力を持っているだけに、その説明も頷ける。またケンはグループのチームワークのよさについて、下記のように語った。

「楽曲制作にしても振付創作にしても、クリエイティブなものづくりをする上ではすべてに当てはまることですが、僕たちの間にはどんな意見も、まず『いいんじゃない』と受け入れるムードがあるんです。たとえやったことのないジャンルだとしても、まず『やってみよう』という思考。批判でもアドバイスでも、すべて1回受け入れる。真っ白なキャンバスのようだと捉えています」(ケン)

◎声域の広さ、セルフプロデュース力

力強いパフォーマンスと圧倒的な歌唱力も、SB19の大きな魅力。パブロはメンバーの声域の幅広さに言及し、「魅力的な低音ボイスを持つケンが一番低く、その次にジャスティン、ジョシュ、パブロ、ステルの順に声域が高くなっていくんです。ステルは超高音を出せるメンバーで、音楽的なレンジがかなり広いと思います」とアピールした。また楽曲制作や振付、さらにはミュージックビデオのプロデュースや制作までDIYで行っていることも、特筆すべき彼らの魅力のひとつ。マネジメントも周囲の手を借りながら、自分たちの会社で担っているそうだ。こうしたセルフプロデュース力の高さによって、彼らが音楽に込めたメッセージは、より力強くダイレクトにリスナーやファンに届けられている。

◎等身大の“身近なヒーロー”

インタビュー中に強く感じたのは、彼らの親しみやすさとチャーミングさだ。自分たちでもその点はグループの魅力だと認識しているようで、パブロは「僕たちは、みんなと一緒なんだということを伝えていきたい。皆さんとなんら変わりはないし、僕たちもこうして夢を掴めたのだから皆さんもきっと掴めると思ってほしいんです。SB19を見てインスピレーションが湧いたら嬉しいです」と語っていた。またジョシュは「最終的にはフィリピンの経済発展にも貢献したい。自分たちの力で観光を誘致したい思いがありますね」ともコメント。心の温かさも彼らの大きな魅力だろう。

■SB19が気になる!人気曲3選の聴きどころ

「MAPA」

2021年にリリースされた6枚目のシングルで、Googleの『世界で最も検索された曲』で5位を獲得。「GENTO」などでのパワフルなパフォーマンスの印象が強い彼らだが、こちらはメンバーの優しく温かい歌声を堪能できるミディアムバラードだ。タイトルには母親と父親を指す言葉を組み合わせたもので、歌詞でも離れて暮らす家族への思いが歌われており、メンバーの美しいハーモニーに思わず涙を誘われる。

「What?」

2021年にリリースされた5枚目のシングルで、テーマは自己愛とエンパワーメント。メンバーそれぞれのスキルの高さを堪能できるソロパートがふんだんに詰め込まれているが、特にMVでは中盤の、ジョシュがスーツを次々に脱ぎ捨てチェーンを引きちぎるラップパートの迫力にぜひ注目してほしい。終盤の群舞では、力強いビートに乗せて5人がダイナミックに躍動する。目まぐるしい展開も相まって、一本の映画を鑑賞したかのような気分に浸らせてくれる壮大な1曲だ。

「Bazinga」

2021年リリースの7thシングル。彼らが活動する中で受けてきた批判や困難との闘いについて綴られている。米ビルボードの『Hot Trending Songs』にチャートインし、この曲でSB19は、ランクインを果たした初のフィリピンアーティストに。中毒性の高いサビでは、ぴったりと韻を踏んだリリックが心地よく響く。ハードに全員がユニゾンで歌う力強いサビと、透明感のあるステル、ジャスティンのボーカルが響くパートとのコントラストも魅力的だ。

■ますます注目度を高めるSB19をチェック!

「夢は『コーチェラ』などの世界的なイベントに出演すること」と語ってくれたSB19。今後さらに世界に名を馳せていくに違いない彼らの最新情報を、THE FIRST TIMESでは随時発信しているので、欠かさずチェックしてほしい。

TEXT BY 岸野恵加