元日テレ・西尾由佳理さん(46)「退社するとき本当に思っていたこと」|VERY

AI要約

西尾由佳理さんは、日本テレビを退職してフリーアナウンサーに転身する決断をした経緯や、東日本大震災がその決断に与えた影響について語っています。

30代という年齢を意識して過去を振り返ることが少なかった西尾さんは、自然に道を歩んできたと述べていますが、子どもに関しては年齢の観点から考える時期があったと語っています。

子どもによって世界が広がったと感じる西尾さんは、家庭と仕事の両立を大切にしながら、新たな人生を楽しんでいる様子が伺えます。

元日テレ・西尾由佳理さん(46)「退社するとき本当に思っていたこと」|VERY

日本テレビ時代から、人気アナウンサーとして活躍する西尾由佳理さん。健やかな笑顔が印象的です。ご自身の30代は結婚、退社、フリーへの転身、出産と立場も心も揺れ動いた時期だったといいます。「あまり過去は振り返らないんですが」と語る西尾さんにお話を伺いました。

──33歳で結婚、34歳で日本テレビを退職され、その後フリーになった西尾さん。その決断に至るまでのことをお伺いしたいです。

入社から10年ほど経ち、朝の情報番組や「24時間テレビ」など入社前から憧れていた仕事も任せてもらえるようになっていました。夫と出会ったのはそれよりも少し前。局アナの仕事はどうしても時間的に不規則になります。当時は毎日深夜2時に起床して出社するというような生活で、なかなか会えない彼との時間も大切にしたいと思うようになっていました。結婚まではごく自然な流れだったと思います。2011年の3月末で長く担当してきた朝の番組が終わることが決まり、今後の働き方を模索していた時期でもありました。いろいろな仕事を経験した後、さらに局内でステップアップしていくにはどうしたらいいか。どうにも今後の自分の姿が見えてこないようなジレンマを抱えていたんです。ならば、外へ飛び出してみるというチャレンジもありなんじゃないかと思い立ち、迷った末にその年の8月をもって退社することを決めました。ですが、その決断の矢先に東日本大震災が起きたんです。被災地の現状を目の当たりにし衝撃を受けました。日本中が混乱するなかで番組を終えなければならない……。番組を通して自分ができることはほかにもあったのではないか、中途半端な形で終わっていくような気がして不甲斐なさを実感しました。その気持ちは10年以上経った今も忘れられません。当たり前にあると思っていたものがある日なくなることもある。人生の価値観が大きく変わった出来事でもありました。話をしていて気づいたのですが、こうして30代という括りで過去を振り返ることはほとんどなかったかもしれません。これまで年齢を節目ととらえることが少なかったからです。

──「30代になるから」というように年齢を意識することはあまりなかったのですね。

私は今46歳ですが、30代だからこうしよう、40代だからこうしなきゃみたいに考えたことはなくて、その都度自分の心に向き合って、自然と見えてくる道をなんとか歩んできたという感じです。ただ、子どもに関しては、どうしても年齢のことも踏まえて考える時期があったと思います。その後妊娠、出産を経て、自分より大切なものが存在するという実感がありました。子どもに世界を広げてもらったような感じです。