雅楽師・東儀秀樹さん 25歳でがん宣告、コンサート前日の大事故…3度死にかけても楽天的でいられる理由|STORY

AI要約

東儀秀樹さんは、忙しい生活の中で多彩な趣味を楽しむことで充実感を得ています。時間を有効活用するために複数の趣味を組み合わせ、常に新しいアイデアを出しています。

彼の生活は無駄がなく、せっかちな性格でありながらイライラすることなく、目標に向かって行動するスタンスが彼を支えています。

常にワクワクする要素を見つけて生きる彼の姿勢は、さまざまな分野で活躍するためのマインドの一端を示しています。

雅楽師・東儀秀樹さん 25歳でがん宣告、コンサート前日の大事故…3度死にかけても楽天的でいられる理由|STORY

日本が世界に誇る雅楽師、東儀秀樹さん。趣味人としても知られており、その腕前たるやいずれもプロ級なのです。それも一つに限らずたくさん! また、実はユーモラスでサービス精神旺盛な一面の持ち主でもあります。そこで、今回は、様々な顔を併せ持つ東儀さんの多面体の魅力に迫ってみました。1日は24時間。多忙で限られた時間の中、いったいどのようにやりくりして全ての事柄をこなしているのでしょうか。どのように考えて、毎日を過ごしているのでしょうか? 東儀さんの超人的なライフスタイルを支えるマインドの素にも迫ってみました。

1959年東京生まれ。東儀家は奈良時代から1300年間、雅楽を世襲してきた楽家。父の仕事の関係で幼少期を海外で過ごし、高校卒業後に宮内庁楽部に入る。宮中儀式や皇居において行われる雅楽演奏会、海外公演など日本の伝統文化の紹介と国際親善の一役を担う。1996年にアルバム「東儀秀樹」でデビュー。以降、日本レコード大賞企画賞、ゴールドディスク大賞、純邦楽・アルバム・オブ・ザ・イヤー、2004年芸術選奨文部科学大臣新人賞等、受賞歴も多数。CMや映画への楽曲提供、ドラマ・テレビ出演、異なる分野のアーティストとのコラボレーション、絵本の創作、執筆をするなど、現在も多岐にわたって活動している。最新のニューアルバム「NEO TOGISM」も反響を呼んでいる。

――忙しいのにどうしてそんなにたくさんのことを極められるのですか?

忙しいからこそ趣味が増えて続いているんだと思います。「この時間だったらあれができるな」っていうのを弾き出すのが上手くなってきてるんですよ。もしも、ずっと暇だったら、「いつでもできるから」ってやらなくなってしまうと思うんだけど。忙しくて今しかできないと思うと、やる方向に動いちゃいますね。例えば、山梨に行った時は、「滅多に来ることがないところにせっかく来ているのだから、乗馬をしておこう」とか。できる時にできることを見つけるのが得意なのです。いつでも気持ちはスタンバイしているから、急にダイビングに誘われたとしても、ちゃんと道具も用意できていて。「えー。もう、やってないからなぁ」とは言わないですね。

――趣味をするための時間配分は?

限られた時間で色々なことをするために何個かを組み合わせるんです。最近、息子がバイクの免許を取ったので、今はバイクを親子で乗り回していますが、例えば、「乗馬をしにバイクで行こう」とか。そうすると二つのことが一度にできる。写真を撮るのも好きで、息子も影響を受けて、よく作品撮りをするのだけど、「バイクで出かけよう。それなら面白いところに行きたいね。そこにいい素材があるかもしれないからカメラを持っていこう。じゃあ、今日はどのカメラにしようか? 三脚はいるかな? だとしたらどの格好で行こうか?」などと、総合的に考えるんです。バイクを楽しむといってもバイクだけじゃなくて、他の趣味やファッションまで複合的に楽しむと、同時に何個ものことができるんです。

――いいアイデアですね! タイムリミットがあるからと諦めるのではなく、したいことを何個かくっつけて同時にできたら更に幅も広がって充実しますね。

そう! バイクも2台で走ると会話ができないのだけど、「あ! それなら無線機があるから、どの無線機にしようか?」と、ネットで好みのマイク付きのバイク専用の無線機を探してワクワクする時間を過ごしたり。

――全部がワクワクの素だらけですね。どの時間を切り取っても楽しい時間になるような気がします。

無駄がないんです。だからすごくせっかちなんです。じっとしているのが性に合わないから、「ついでに何か」と、何かを巻き込みながら生きている気がしますね。

――せっかちだけどイライラしないんですか?

自分なりに上手くやり過ごせるんです。正義感が強いので、例えば、ポイ捨てを目撃したりすると正したくなって注意しに行ったりしてしまうんですけれども。イライラしてるのも勿体無いので、パッと方向転換して目線を変えることが得意かもしれないです。思うだけで我慢するよりも、正して口論した方がずっとスッキリするというのもわかっているから、イライラするぐらいなら思ったことを行動に移した方が後には残らないですね。