ダブル菊五郎に続いて…團十郎 “ダブル十三代目”!?「ありかな」

AI要約

歌舞伎俳優の市川團十郎が「七月大歌舞伎」の取材会を行った。

昼の部では5年ぶりの2回目の上演で、13役の早変わりが見どころ。

團十郎は新しい観客の開拓に本気で取り組んでおり、さまざまな改良を加えて挑戦している。

ダブル菊五郎に続いて…團十郎 “ダブル十三代目”!?「ありかな」

 歌舞伎俳優の市川團十郎(46)が11日、都内で「七月大歌舞伎」(7月1~24日、歌舞伎座)の取材会を行った。昼の部「星合世十三團(ほしあわせじゅうさんだん)」は5年ぶりの2回目の上演で、團十郎襲名後は初めて。前回は公演中に急性咽頭炎を発症し、4日間上演が中止となっただけに「休演したら代わる人がいないので、気をつけて過ごしたい」と気合を入れた。

 見どころは13役の早替えだ。弁慶、源九郎狐ら「義経千本桜」の登場人物を1人で演じ分ける。「イメージはF1のピットイン。“5秒、6秒”と裏方さんが気合を入れてやっている」と舞台裏の奮闘を明かした。

 自身が十三代目の團十郎であることと、13役をこなすことにちなみ、13という数字への印象を問われると「僕もせがれ(市川新之助)も13という数字が好き。せがれは“大きくなったら十三代目になりたい”と言っている」と告白。歌舞伎界では先月27日、自身と同じ年の尾上菊之助が八代目尾上菊五郎を襲名し、当代の七代目も名前を変えずに引き続き名乗る“ダブル菊五郎”が発表されたばかり。團十郎はこれを念頭に「親子でずっと十三代。昨今ではそれもありかな」と“ダブル十三代目”になる可能性を冗談交じりに挙げ、取材陣の笑いを誘った。

 リップサービスだけでなく、観客の新規開拓に向けた本気度も示した。再演にあたり「平家追討」を「平家征伐」に改めるなど分かりやすく改良。外国人の観客が多い時に、英語で口上を行う仰天プランがあることも明かした。「もっと分かりやすいところを増やしたい。新しい人が来て面白いとなることに歌舞伎界は挑戦していかないといけない」と力を込めた。