若狭勝弁護士「この進み具合だと松本さんの年内出廷は難しいのでは」 松本人志「週刊文春」訴訟

AI要約

昨年末に「週刊文春」に性行為強要疑惑を報じられたダウンタウン松本人志が同誌を被告に起こし、損害賠償請求訴訟が進行中。

弁論準備がオンラインで非公開で行われ、記事内で訴えられた女性2人の素性は明かされず、松本側が休業損害も請求する方針。

次回の弁論準備では証人の信用性や裁判の長期化について焦点が当てられ、早期解決か和解が望まれている。

若狭勝弁護士「この進み具合だと松本さんの年内出廷は難しいのでは」 松本人志「週刊文春」訴訟

 昨年末に「週刊文春」に性行為強要疑惑を報じられ、ダウンタウン松本人志(60)が同誌を発行する文藝春秋らを被告に起こした、損害賠償請求等訴訟の弁論準備が5日、オンラインで非公開で行われた。3月末の第1回口頭弁論以来の実施で双方代理人らが出席して約10分で終了。松本は出席しなかった。前回話題に出た、記事内で松本からの性行為強要を訴えた「A子」ら女性2人の素性は明かされないまま進める流れとなり、新たに松本側が休業損害を請求することも明らかとなった。次回は8月14日に再び非公開のオンラインで弁論準備を行う。元衆院議員で元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士(67)に、今回の弁論準備での両者の思惑について聞いた。

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 若狭氏は、「A子」「B子」の女性2人の情報開示要求に触れず、証拠についても多くを出さなかった文春側については「今の段階で自主的に明らかにする必要はないとしていて(女性について)触れなかったのだと思います」とし「証拠をどの程度いつ出すかは戦略的なところ。必要最小限で勝ちにしたいという思いもあると思いますし、最初から全部出すと相手もつついてくるので議論する部分も多くなってくる。なのであんまり最初に多くの情報を出さないのは結構あるパターンですね」とした。

 今後のポイントに挙げたのは尋問での証人の信用性。「文春側は誰を出すのか。最初は記者らになるのでしょうけど、そこでとどめるのか。女性も出てくるのか。そこはポイントになりそうです」といい「松本さん側も記事の中の間違っている部分を主張する必要はある。証人とは事前に密に打ち合わせをすると思いますし、最後には原告本人らも出ることになる。この進み具合だと松本さんの出廷は年内は難しいのではないでしょうか」と分析。裁判が長引くことは「どちらにとってもあまり良くない」とも語り、「3、4年はかかるペース。松本さんもそんなにずっと休業するのかという話になってくる。早期復帰を実現するには和解をするか、期日を早め早めに設定して裁判を早く終わらせるしかない」とした。

 また、松本側が休業損害を要求する姿勢をみせたことについては「休業は自らの判断でしていることなので、報道が出たことと直接的な因果関係はないと思います」としつつ「松本さん側とすれば休業せざるを得なかったという主張なのでしょう。あとは5・5億円という損害賠償額を要求するにあたって、休業損害も加えておいた方が手堅いんじゃないかという考えもあると思います」と話した。