松本人志、弁論準備に出席せず 代理人明かした「髪形は金髪で、これまでと変わらず元気です」

AI要約

松本人志が週刊文春に名誉毀損で提訴し、損害賠償を求める訴訟が進行中。文春側が性的暴行疑惑を報じて以降、松本は活動を休止し、裁判に注力している。

弁論準備手続きでは、松本側は被告の特定を要求しているが、文春側はこれに応じていない。弁護士は休業損害を算出し、損害賠償額の上乗せを示唆している。

証拠や主張の整理が進まず、裁判の進行が遅れているとの指摘もあり、和解の可能性は低いとみられる。

松本人志、弁論準備に出席せず 代理人明かした「髪形は金髪で、これまでと変わらず元気です」

 お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(60)が自身の性的暴行疑惑を報じた「週刊文春」に名誉を毀損(きそん)されたとして、発行元の文芸春秋などに、5億5000万円の損害賠償などを求めた訴訟の弁論準備手続きが5日、オンラインで行われた。原告の松本側代理人は都内でスポーツ報知などの取材に応じ、休業損害を算出して損害賠償に上乗せする可能性を示唆した。松本の様子についても「髪形は金髪で、これまでと変わらず元気です」と明かした。

 この日の弁論準備手続きは裁判所、原告代理人、被告代理人が出席して10分間ほど、オンラインで行われ、松本は出席しなかった。3月28日に東京地裁で行われた第1回口頭弁論では、原告の松本側は記事内で松本に性行為を強要されたと主張する「A子」「B子」の特定を要求したが、この日も文春側は応じなかった。

 松本側の代理人を務める田代政弘弁護士は、文春側の対応について「スルーですね。こちらは特定してくださいと言っているのではなく、特定されないと、認否ができないと言っている。それに対して今回、向こうは何も言及していなかった」。これを踏まえて今後は「A子さん、B子さんを特定しないのであれば、特定されない前提で裁判を進めることになります。文春側が、争点である記事の真実性、真実相当性を立証する、ということになります」と明かした。

 次回は8月14日。今回同様にオンラインで弁論準備手続きを行う。田代弁護士は「松本さんの休業損害を算出して主張する予定です。なるべく早く準備します」。それによって5億5000万円の損害賠償額が上乗せされる可能性がある。文春側は「次回までに証拠を出し、真実性と真実相当性の主張を一通り終わらせる」としている。

 松本側は「A子」「B子」についてのネット上の情報を証拠として請求。文春側は「請求を取り下げるべき」と主張したが、裁判所は「本件と全く関係ない証拠とは言えない」として証拠として採用された。

 田代弁護士は、第1回口頭弁論から2か月以上の時間があったにもかかわらず、文春側から「A子」「B子」が特定されず、新たな証拠も提出されなかったことを受け「時間があったはずなのに、裁判の進みが遅いかな」と印象を語った。

 次回、文春側の証拠や主張に対し、松本側は必要に応じて反論していく。あと2回は弁論準備手続きが行われるとみられ、それ以降で早ければ年内にも松本が法廷に立つ可能性がある。和解の可能性は「今のところ考えられない」とした。

 ◆弁論準備手続き 民事訴訟において、争点と証拠の整理を目的とする手続き。準備書面を提出し、陳述することが可能。訴訟当事者だけでなく、親族らは傍聴することができるが、一般の人は傍聴できない。2022年の民事訴訟法の改正で弁論準備手続きなどがオンラインで可能となり、今年3月からは口頭弁論でも採用された。

 ◆松本人志報道の経過

 ▼2023年12月27日 松本らが都内のホテルで複数の女性に性的暴行を加えたと週刊文春が報じる。

 ▼24年1月8日 松本が裁判に注力するため、活動を休止すると表明。

 ▼9日 Xで「ワイドナショー出演は休業前のファンの皆さんへのご挨拶のため」と14日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」出演を宣言。

 ▼10日 松本の「ワイドナショー」出演を認めていたフジテレビが一転して出演しないと発表。

 ▼13日 松本に女性をアテンドしたと報じられた「スピードワゴン」の小沢一敬が活動自粛を発表。

 ▼22日 文芸春秋への名誉毀損による損害賠償などを求め、東京地裁に提訴。松本個人による提訴で、損害賠償額は約5億5000万円。

 ▼2月19日 TBS系バラエティー番組「クレイジージャーニー」(月曜・後10時)が放送。この日から松本は出演せず、7本の全レギュラー番組から姿を消す。

 ▼3月25日 松本が自身のXで1月9日以来、約2か月半ぶりに「一日も早くお笑いがしたい」などとコメントを発表。

 ▼28日 第1回口頭弁論が東京地裁で開かれる。

 ▼6月5日 弁論準備手続きが非公開で行われる。