報知新聞記者が武庫川女子大名誉教授の寄稿など盗用 連載記事など削除

AI要約

報知新聞社の記者が他の記事を盗用していたことが発覚し、特定の連載記事が削除された。

記者は本人に取材をせず、盗用した内容を記事に使用していたが、引用を明示していなかった。

報知新聞社は違反を認め、記者に処分を下す方針であり、被害者である丸山氏や毎日新聞社、読者に謝罪している。

報知新聞社は1日、同社大阪編集局の記者(51)が、スポーツ報知のニュースサイトに連載していた「甲子園100年物語」の記事で、武庫川女子大名誉教授・丸山健夫氏が毎日新聞に寄稿した連載記事や講演録などを盗用していたことを明らかにした。

同社によると、記者が盗用したのは毎日新聞兵庫版に連載された丸山氏の寄稿「甲子園歴史旅」や丸山氏が過去に行った講演録。記者は今年3月下旬、丸山氏にメールで連載記事への協力を依頼したが、一度も本人に取材をせず、寄稿などを盗用し記事を作成。記事は丸山氏の寄稿などと構成が酷似し、表現がまったく同じ箇所もあったが、引用の明示をほとんどしていなかった。

記者はその後、丸山氏と一切連絡を取っておらず、5月下旬に丸山氏から「自身の研究成果が連載記事に盗用されている」と指摘された。大阪本社編集局のデスクも盗用に気付かなかった。

同社はニュースサイトに掲載した連載記事16回を全文削除し、特別版として紙面に掲載した連載1回目(4月9日付)と7回目(4月23日付=大阪本社版のみ)の記事も記事データベース上、取り消した。

同社は「重大な報道倫理違反であり、丸山氏と毎日新聞社および読者の皆さまに深くおわびします」とコメントし、近く記者を処分して上司の監督責任を問う方針。