静岡知事に鈴木氏 自民系破り初当選 15年ぶり交代、リニア争点

AI要約

静岡県知事選は26日に投開票され、無所属新人の鈴木康友氏が初当選を果たした。

鈴木氏は浜松市長の経験を生かし産業政策の充実などを訴え、自民党推薦の候補を破った。

選挙では、リニア中央新幹線の静岡工区問題が争点となり、候補者間で意見の対立があった。

 川勝平太前知事(75)の辞職に伴う静岡県知事選は26日投開票され、無所属新人で前浜松市長の鈴木康友氏(66)=立憲民主、国民民主推薦=が、無所属で県副知事を務めた元総務官僚の大村慎一氏(60)=自民推薦=や共産党公認で党県委員長の森大介氏(55)ら新人5人を破り、初当選を確実にした。

 

 15年ぶりの新人同士の争いで、事実上の与野党対決となった。鈴木氏は旧民主党の衆院議員2期、浜松市長4期の実績を掲げ、産業政策の充実などを強調。県西部を中心に支持を集めた。自民党推薦候補の敗北は、4月の衆院3補欠選挙で全敗した同党にさらなる打撃となり、岸田文雄首相の政権運営に影響する可能性がある。

 知事選の大きな争点はJR東海のリニア中央新幹線静岡工区で、川勝前知事は県内を流れる大井川の水量減少や自然環境への影響を懸念して着工を認めてこなかった。鈴木氏はリニア推進の立場を示し、「課題をクリアできるのか、真剣に考える」と訴えた。一方で水問題などに対する川勝氏の取り組みを尊重する考えも示している。