「まさか自分が」急増するサポート詐欺の実態 警察名乗る詐欺も...どう対策?専門弁護士「だいたい詐欺なので、相談する勇気を持つことが大事」

AI要約

ネットを利用した『サポート詐欺』が増加しており、手口は巧妙化している。

サポート詐欺の被害額が急増しており、2022年には約5億9000万円に達している。

若者世代を含めて広がりつつあるサポート詐欺の対策と、被害への注意が必要である。

「まさか自分が」急増するサポート詐欺の実態 警察名乗る詐欺も...どう対策?専門弁護士「だいたい詐欺なので、相談する勇気を持つことが大事」

 ネットを利用した『サポート詐欺』が相次いでいる。急速な情報通信技術の発展が私たちの暮らしを便利にする一方で、犯罪組織が収益を得るための手段にもなってしまっており、手口はますます巧妙化している。先日、俳優の要潤さんも自らがサポート詐欺被害にあったことを報告した。『ABEMA Prime』では、サポート詐欺の実態と対策を考えた。

 インターネット閲覧中に、突然ウイルス感染したかのような嘘の画面を表示し、サポート窓口に電話をかけさせるなどして金銭をだまし取る『サポート詐欺』。「ウイルスに感染。下記まで電話を」と警告が表示され、問い合わせ番号に連絡をすると「有償で除去できます」と言われ、クレジットカードで支払うか振り込んでしまうのが、よくある事例として挙げられる。中には相手の指示通り遠隔操作ソフトをインストールしてしまうケースも。

 「国民生活センター」によると、サポート詐欺の被害額は2019年に約7000万円だったが、2022年には約5億9000万円と急増している。弁護士、XP法律事務所代表の今井健二氏は、支払ってしまったお金について、「回収できるものとできないものがあり、半年以上前だと難しい。一方で、1カ月以内であれば、大ボスまでたどり着けるかはかさておき、回収はできる」と話す。

 サポート詐欺は、SNSネイティブの若者世代でも増えているという。今井氏は「そういう方たちは1回広まったらおしまいみたいな意識がある。例えば自分の写真、友達とのやり取りなど、絶対に出したくないものは、年齢の高い方よりも多いと思う。それで焦って、こっそりと自分の責任でやってしまおうみたいな方は結構多くて、そういう方々からの相談も増えてる」と述べた。

 サポート詐欺の中での偽警告画面は、パソコンがウイルスに感染したというメッセージを表示したり、警報音を流してユーザーを焦らせる。画面上のバツボタンや閉じるボタンを押しても意味がなく、電話をかけてしまうと思わぬ被害にあってしまう。

 SBテクノロジー、セキュリティーリサーチャーの辻伸弘氏は「強制的に消す方法はいくつかあるが、そのボタンが効かなくされている。 唯一残されてる方法は、パソコンのEsc(エスケープ)キーを長押し(Macの場合は、option + command + escを長押し)すると、閉じるボタンが現れて消せる」と説明する。