膝下まで浸水の中病院へ避難 「怖かった」 仮設住宅も水害に 地震で大きな被害の石川・輪島

AI要約

石川県能登地方で記録的豪雨により線状降水帯が発生し、河川の氾濫や土砂崩れが多数起こった。22日の朝、輪島市内では川の水位が高く、濁った水が勢いよく流れていた。県道1号線も砂利や石、草木が散乱し、一部は水没している状態だ。

山岸町第二団地の仮設住宅では急激な浸水があり、住民が避難を余儀なくされた。伊富うめ子さんは道中の水位が危険に達する中、避難を経験し、不安と恐怖を語った。近くの病院で一夜を明かした。

仮設住宅に住む向伸夫さんは震災後の苦難を経て避難所から移り住んだ矢先の豪雨で、再び危機にさらされた。濁流や水の勢いに対し不安を感じ、過去のトラウマがよみがえった。

膝下まで浸水の中病院へ避難 「怖かった」 仮設住宅も水害に 地震で大きな被害の石川・輪島

石川県能登地方で線状降水帯が発生し、河川の氾濫や土砂崩れが多数発生した記録的豪雨から一夜明けた22日、同県輪島市内の川の水位は高く、茶色く濁った水が勢いよく流れていた。金沢市内から輪島市へ向かう県道1号線には砂利や石、草木が散乱。道路が水位30センチほど浸水している場所もあった。市内では今後も激しい雨への警戒が続く。

輪島市山岸町第二団地の仮設住宅では20日から雨が降り始め、21日午前6時から7時にかけて急に道路が浸水、急に水位が上がってきたという。近くの市立輪島病院に避難して一夜を明かした住民の伊富うめ子さん(79)は「急いで荷物をまとめて避難したが、道中は膝上くらいまで水が上がっていた。流されるんじゃないかと不安だった。輪島でこんな雨が降ることは初めてで怖かった」と声を震わせた。

近くの仮設住宅に住む向伸夫さん(68)は震災で家が半壊して公民館で約8カ月避難所生活を送り、9月5日から仮設住宅に移ったばかりだったという。「今日は落ち着いているが昨日は津波のような濁流で、ベランダ用の外付けの台が流された。外に出ると水の流れが強く、気を抜くと自分も流されそうになった。気が落ち着かないし不安だ」と訴えた。(鈴木文也)