高校から楽器窃盗、容疑の男2人逮捕 生徒は楽器を借りて演奏会に

AI要約

埼玉県の高校から楽器37点が盗まれ、容疑者2人が逮捕された事件について警視庁が発表した。

逮捕容疑は建造物侵入と窃盗であり、盗まれた楽器の一部は既に楽器店に売却され、返却された。

吹奏楽部は事件後も活動し、未だ見つかっていない楽器もあり、学校側は事件を機に捜索を続けている。

高校から楽器窃盗、容疑の男2人逮捕 生徒は楽器を借りて演奏会に

 埼玉県の高校からクラリネットなどの楽器37点を盗んだとして、警視庁はいずれも無職の青木大輔(たすく)(53)=さいたま市浦和区=、住居不定の工藤浩(58)の両容疑者を建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕し、12日に発表した。青木容疑者は容疑を認め、工藤容疑者は「知りません」と否認しているという。

 捜査3課によると、逮捕容疑は4月24日午前1~5時ごろ、県立川越南高校(川越市)に侵入し、電子オルガンやクラリネット、フルートなど37点(時価計466万円相当)を盗んだというもの。部室棟の2階にある吹奏楽部室の窓枠を外して侵入し、楽器を車で運び出したという。

 青木容疑者は「学校の先生が生徒の楽器を盗んで売却したニュースを参考にした」と話しているという。盗まれた楽器のうち、約20点は関東地方にある七つの楽器店に売却されているのが見つかり、すでに学校側に返却された。

 同校によると、約80人の部員がいる吹奏楽部では、事件の9日後の5月3日に定期演奏会があった。近隣の高校やOBから楽器を借りて、演奏会を開催したという。まだ見つかっていない楽器約10点は学校所有のものと個人所有のものがあるといい、同校の担当者は「逮捕をきっかけに見つかっていない楽器も見つかれば」と話している。(藤田大道)