「飛鳥・藤原」の遺跡群、世界遺産の国内候補に 26年の登録めざす

AI要約

2026年の世界遺産登録を目指す国内候補として、「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」(奈良県)の推薦が9日、文化審議会によって決定した。

「日本の原風景」と呼ばれる明日香村や橿原市、桜井市に残る飛鳥時代の宮殿跡、寺院跡、墳墓など22カ所の資産からなる。飛鳥時代の宮都が日本初めて誕生した場所として評価される。

登録可否は26年の世界遺産委員会で審議され、登録されると国内27件目の世界遺産となる。

「飛鳥・藤原」の遺跡群、世界遺産の国内候補に 26年の登録めざす

 2026年の世界遺産登録を目指す国内候補として、「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」(奈良県)の推薦を9日、文化審議会が決めた。政府は今月末までにユネスコ(国連教育科学文化機関)に暫定版の推薦書を出し、閣議了解を経て、来年2月1日までに正式な推薦書を提出する。

 「日本の原風景」とも呼ばれる明日香村や橿原市、桜井市に残る飛鳥時代の宮殿跡、寺院跡、墳墓など22カ所の資産からなる。主なものは、天皇の住まいで政治の中心だった「飛鳥宮跡」「藤原宮跡」のほか、飛鳥美人の極彩色壁画で有名な「高松塚古墳」▽朱雀などの四神壁画が描かれた「キトラ古墳」▽巨石が積まれた「石舞台古墳」▽築造時の姿に復元された八角形の「牽牛子塚(けんごしづか)古墳」▽日本初の本格的寺院である「飛鳥寺跡」――など。6世紀末から平城遷都(710年)までの約100年の間に、中国の律令制度を模範とした中央集権体制に基づく宮都が、日本で初めて誕生した場所と評価される、としている。

 登録の可否は26年の世界遺産委員会で審議される。登録されると今年の「佐渡島(さど)の金山」に次ぎ、国内27件目の世界遺産となる。(筒井次郎)