かつて英国人宣教師が歩いた歴史ある登山道 北アルプスの徳本峠を通る「島々明神線」 全長20㎞…災害を経て4年ぶりに通れるように

AI要約

長野県は4日、松本市安曇の島々地区から徳本峠を通って上高地・明神まで続く登山道「島々明神線」の通行止めを6日に解除すると発表した。

島々明神線は、災害の影響で地形が変わり、落石や滑落のリスクが高くなっており、通行時には注意が必要とされている。

日本アルプスを世界に紹介した歴史的な登山道で、地形の変化や斜面の崩落で通行止めになっていたが、4年ぶりに開通することとなった。

かつて英国人宣教師が歩いた歴史ある登山道 北アルプスの徳本峠を通る「島々明神線」 全長20㎞…災害を経て4年ぶりに通れるように

 長野県は4日、松本市安曇の島々地区から徳本(とくごう)峠を通って上高地・明神まで続く登山道「島々明神線」の通行止めを6日に解除すると発表した。2020年7月の大雨や同年の群発地震で斜面が崩落するなどして通れなくなっていたが、復旧が終わって4年ぶりに開通する。

 災害の影響で地形が変わり、落石や滑落のリスクが高くなっているとして、通行の際は注意するよう県などが呼びかけている。

 県自然保護課によると、島々明神線は全長約20キロ。日本アルプスを世界に紹介した英国人宣教師ウォルター・ウェストン(1861~1940年)らも歩いた歴史的な登山道だ。災害で斜面が崩落したり橋が壊れたりしたため、島々宿登山口から徳本峠まで約16キロを通行止めにして修繕や迂回(うかい)路の整備を進めてきた。

 島々明神線は、焼岳の噴火警戒レベルが3以上に引き上げられた際、避難路となることが想定されている。県登山安全条例で遭難が起きる危険性が高いとされる「指定登山道」でもあり、登山計画書の届け出が義務付けられている。