「メタノールを摂取させていない」妻を殺害した罪で起訴 「第一三共」元研究員が初公判で起訴内容を全面否認 東京地裁

AI要約

大手製薬会社「第一三共」の元研究員が妻にメタノールを摂取させて殺害した罪に問われる初公判が開かれた。元研究員は無実を主張し、妻に殺意を抱いたこともないと述べた。

検察側は被告の不満から殺害動機があったと指摘。一方、弁護側は妻が自らメタノールを購入・摂取した可能性を示唆し、殺人罪は成立しないと主張した。

事件の真相や被告の有罪無罪が問われる裁判の行方が注目される中、事件の背景や証拠に関するさらなる調査が求められている。

妻に劇物の「メタノール」を摂取させて殺害した罪に問われている大手製薬会社「第一三共」の元研究員の初公判が開かれ、元研究員は「妻にメタノールを摂取させていない。私は無実です」と述べ、起訴内容を全面否認しました。

「第一三共」の元研究員・吉田佳右被告(42)は2022年1月、自宅で妻の容子さん(当時40)に劇物の「メタノール」を摂取させて殺害した罪に問われています。

きょう東京地裁で開かれた初公判で、裁判長から起訴内容について問われた吉田被告は、「全て間違いです。私は妻に殺意を抱いたこともないし、妻にメタノールを摂取させていない。私は無実です」と述べ、無罪を主張しました。

検察側は冒頭陳述で、吉田被告が仕事でメタノールを取り扱うことがあったとし、消臭スプレーをかけられたり家から閉め出されたりするなど、被害者に対する不満があり、「殺害する動機があった」と指摘しました。

一方の弁護側は「妻は自分でメタノールを購入し、摂取した可能性がある」として、殺人罪は成立しないと主張しました。