台風の影響で記録的な大雨 24時間で8月平年1か月分の2倍の雨も 関東も雨雲発達

AI要約

台風10号の影響で、九州から東北にかけて記録的な大雨が降っている。西日本と東日本では、明日にかけてさらに大雨が予想されるため、土砂災害や河川の氾濫に厳重に警戒が必要。

各地で雨量の記録が更新されており、福岡県や神奈川県では特に大雨の被害が深刻。土砂災害からの避難には時間的余裕と安全な場所への移動が重要。

避難時のポイントとして、早めの避難と安全な場所への移動が挙げられる。土石流発生時は直角に高い場所へ避難することが重要。

台風の影響で記録的な大雨 24時間で8月平年1か月分の2倍の雨も 関東も雨雲発達

今日30日は、台風10号の影響で、各地で記録的な大雨となっています。福岡県ではたった24時間に8月平年1か月分の2倍の雨量の雨が降った所もあります。台風から離れている関東も雨雲が発達して、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨の降った所も。

今日30日は、台風10号の影響で、九州から東北にかけての広い範囲に雨雲がかかり、あちらこちらで雨雲が発達しています。台風本体の雨雲がかかっている九州だけでなく、台風から離れている関東でも活発な雨雲がかかりました。

神奈川県平塚市では午前7時12分までの1時間に57.0ミリ、小田原市で午前5時21分までの1時間に55.0ミリの非常に激しい雨が降りました。平塚市では8月としては1位の記録を更新しました。

また、24時間降水量の最大値は、福岡県北九州市東谷で午前7時30分までの24時間に474.0ミリと、8月平年1か月分の2倍以上の雨が降り、観測史上1位を記録しました。

さらに72時間降水量の最大値は、宮崎県えびの高原や美郷町神門では800ミリを超えている他、大分県佐伯市では600ミリを超え、観測史上1位を記録するなど、各地で記録的な大雨となっています。

※雨量は30日午前9時までの速報値

この後も九州から東北にかけて、断続的に雨が降るでしょう。局地的には1時間に30ミリ以上の激しい雨や、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降る見込みです。西日本と東日本では、明日31日にかけて、九州北部、四国、近畿、東海では線状降水帯が発生して、大雨災害発生の危険度が急激に高まる恐れがあります。

土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、高潮に厳重に警戒し、暴風や高波に警戒してください。また自治体からの情報を常に確認し、危険を感じる前に早めの避難をするようにしてください。

今回の台風では、台風に近い場所だけでなく、台風から離れた場所でも広い範囲で大雨となっており、土砂災害の恐れがあります。土砂災害から避難するには、ポイントが2つあります。

1つめは、早めの避難を心掛けることです。特に、お年寄りや障害のある方など、避難に時間のかかる方がいらっしゃる場合は、大雨になってしまう前に、行動してください。また、夜中に大雨が予想される場合は、なるべく明るいうちに、避難所など安全な所へ避難することが重要です。

2つめは、より安全な所へ避難することです。これまで、土砂災害の多くは、木造家屋の1階で被害にあっています。すでに雨が強まっているなど、どうしても避難場所への移動が困難な場合は、近くの頑丈な建物の2階以上へ移るのも、選択肢の一つです。家の中に留まる場合も、斜面から離れた部屋や、2階以上の部屋へ移ってください。

万が一、土石流が発生した場合は、土砂の流れる方向に対して直角に、できるだけ高い所へ避難することが、命を守ることにつながります。