台風の進路は実は自分自身で決めていない!? 「夏の高気圧」・「上空の渦」・「偏西風」に翻弄された台風10号

AI要約

台風10号の進路予想は大きく変化しました。周囲の環境要素が影響して予測が変わることを説明。

夏の高気圧と上空の渦が進路を左右する。偏西風がまだ遠いため、進路が定まりにくい状況。

3つの満タン備えを紹介。車のガソリン、スマホ用バッテリー、浴槽への水溜めが重要。

台風の進路は実は自分自身で決めていない!? 「夏の高気圧」・「上空の渦」・「偏西風」に翻弄された台風10号

非常に強い勢力に発達した台風10号は、ゆっくりとした速度で九州から日本列島を沿うように進む予測となっています。『ひろしま満点ママ‼』の満点防災DAYで青坂匠気象予報士に接近中の台風10号の特徴や私たちができる備えについて聞きました。

台風10号の進路予想を見る中で、今回は進路が大きく変わりました。実は元々、台風は自分自身ではなくて、周りの環境でどのように進んでいくかというのが決まっていくものなんです。

主な要素は、台風周辺の「偏西風」「夏の高気圧」「上空の渦」の3つですが、順を追って説明をしていきます。

まずは日本の東から張り出している「夏の高気圧」。この夏の高気圧は時計回りです。この風の流れによって、台風が北に上がっていくという予想が先週早い段階で出ていました。

しかし、この夏の高気圧のさらに南の方に、反時計回りの「上空の渦」がありました。この「上空の渦」によって西の方に台風が引っ張られ進路が大きく変わりました。

この「上空の渦」も最初はかなり影響強かったんですが、影響は次第になくなりました。この後、一般的には「偏西風」という上空の強い西風によって、東に向かうような進路をとるのですが、偏西風はまだ台風からかなり離れています。

そのため、台風を動かすものが周辺になく、進路も定まりにくい状況でした。押し進めるような風もないのでゆっくりとした進みとなりました。こういった形で進路予想が成り立ってるわけです。

ここからは直前でもすぐにできる備えをお届けします。キーワードは「3つの満タン」です。

1つ目は車のガソリン。過去、大きな災害が発生した後に、ガソリンスタンドに多くのお客さんが集中しやすいという状況が過去あったので、早めに入れておきましょう。

2つ目は情報収集・連絡のためのスマホ用バッテリーも満タンにしておきましょう。

そして最後は、断水に備えて浴槽に水をためておきましょう。手を洗ったり、生活用水に使うというときに非常に役立ちます。