落とし物過去最多約3000万点 小型化&ワイヤレスで激増 「日本なら見つかる」外国人

AI要約

落とし物が増加している背景には、小型電化製品の普及があることが指摘されている。

東京メトロではおよそ2979万点の落とし物が去年届けられ、過去最多を記録した。

記事では、落とし物を取り戻すために駅員たちが迅速かつ丁寧に対応している様子が描かれている。

落とし物過去最多約3000万点 小型化&ワイヤレスで激増 「日本なら見つかる」外国人

 落とし物の数がこれまでで最も多くなっています。今なぜ増えているのか、取材しました。

 およそ2979万点と、過去最多を更新した全国の警察に届けられた去年の落とし物。

 都心の大動脈・東京メトロでも、去年は46万件以上の忘れ物が届けられ、過去最多を記録したコロナ前に迫る勢いで増えています。

 夏ならではのケースも。「ヌレ」と書かれた札とともに掛けられていたのは「水着」です。

東京メトロ お忘れ物総合取扱所

星野泉所長

「濡れている忘れ物が入っている場合に、他の遺失物が汚れないようにこちらの方で乾かして、お客様からのお問い合わせを待っているというような状態になります」

 女性が窓口を訪れました。

社員

「お品物を伺ってもいいですか?」

辻明希さん

「子ども用のおもちゃなんですけど、ピンクと白の紙袋に入った大きめの…」

 娘の誕生日プレゼントを探しに来た辻さんです。夏休みに入った小学1年生の娘の誕生日を親戚の家で祝い、その帰り道…。

辻さん

「網棚の上に置いてしまって、そのまま降りてしまって」

 娘がサマースクールから帰ってくるまでに忘れ物を見つけ出したいといいます。

 特徴を把握した職員が倉庫を探すこと、わずか2分。

社員

「お待たせしました。どうぞ」

辻さん

「ありがとうございます」

「もうママいい加減にしてよと言われていて、忘れないでよと」

「(Q.一安心ですか?)そうですね。ちょっと重いけど頑張って持ち帰ります」

 後日、娘にプレゼントを渡すと。

娘 辻希姫さん

「駅員さん、ありがとうございます」

 1人の男性が最近、特に増えている忘れ物を探しに来ました。

藤倉紀輝さん

「忘れ物を捜していて。アップルのエアポッズ」

 心配そうな様子で職員と話すのは、会社員の藤倉さんです。仕事から帰宅中、副都心線の車内で、5年間愛用しているワイヤレスイヤホンのケースをなくしてしまいました。

社員

「お客様、今(副都心線)終点の和光市駅で、まさしくこのシリアルナンバーのものがありました」

 別の駅に届けられていることが判明し、思わずガッツポーズ。しかし、すぐ受け取れると喜んだのも束の間、ある問題が。

社員

「お品物を他の駅に送らなきゃいけない状況で、明日以降ならこちらで受け取り可能ですが…」

藤倉さん

「ちょっと明日は台風で、無理なんで…」

 この日は、翌日に台風7号が接近する予報が出ていて、一部路線で計画運休が発表されていました。何としてもきょう中に受け取りたい藤倉さん。すると…。

社員

「今、和光市駅にあるんですけど、成増駅へ届くのが午後10時すぎになるが」

藤倉さん

「成増駅に住んでいるので午後10時で大丈夫です」

 奇跡的に当日中に受け取ることができました。

藤倉さん

「めちゃめちゃうれしかったです」

「(Q.買い替えるとなると(値段が)高い?)そうですね。明日からなくさないようにしようと思っています」

 警視庁によると、近年、忘れ物が増えている原因は、イヤホンをはじめ、モバイルバッテリーや携帯扇風機など「小型電化製品」が増えていることが背景にあります。