宇垣美里さんの「記憶の中の神戸」は今 パンダもパイ山もなくなって

AI要約

神戸市の人口減少問題に関連して、神戸出身のフリーアナウンサー・俳優の宇垣美里さんが神戸の魅力や変化について語っている。

宇垣美里さんは神戸のパンダや動物園についての思い出を語り、神戸の中心部の再開発に対する感慨も述べている。

三宮駅前の再開発に対する宇垣美里さんの思いや、神戸の街の変化に対する寂しさなどが語られている。

宇垣美里さんの「記憶の中の神戸」は今 パンダもパイ山もなくなって

 神戸市の人口減少問題を取材する中でしばしば耳にしたのが神戸の「プライド」という言葉でした。それがまちの強みとされることもあれば、足かせと言われることもありました。近年は通勤や子育てで周辺自治体の方が魅力的だと指摘されることが多いですが、神戸で育ったかつての子どもたちは故郷に対し、どのような思いを持っているのでしょうか。神戸出身で、フリーアナウンサー・俳優として活躍中の宇垣美里さん(33)に聞きました。

 ――先日のテレビ番組で、神戸のパンダについてお話しされていました。

 就職して東京に出てきたとき、上野動物園ではパンダを見るために行列ができていて、びっくりしたんです。神戸ではふらっと見に行ける存在でしたから、ここまで並ばないと見られないのか、と。

 ――神戸市立王子動物園のジャイアントパンダのタンタンは3月末に死んでしまいました。長く市民の心のよりどころでした。

 すごく寂しいです。「のびのびパスポート」(神戸などの小中学生に配られる券。教育施設などに無料で入場できる)を活用して、よく見に行っていました。動物園には当たり前のようにパンダがいるもの、と思っていましたので。

 ――神戸の中心部やベイエリアでは大規模な開発が進んでいます。帰省などで戻ったとき、神戸の街の変化を感じますか。

 三宮駅前の再開発が進んでいますよね。「リビルド!」という感じで。去年の秋に仕事で神戸に行きましたが、迷子状態でした。きれいになっているのですが、自分の記憶の中にある神戸がなくなってしまう寂しさも感じました。待ち合わせスポットだった「パイ山」もなくなってしまった。

 阪神・淡路大震災から復興する中でつくられてきた三宮駅前の街並みは、実物を目にする前から学校の教科書で何度も見てきた風景で、それが変わってしまうことへの驚きもありました。