「着替えも労働時間」 看護師ら約4700万円の未払い賃金求め提訴

AI要約

看護師や介護職員ら16人が美しが丘病院に賃金の未払い分計約4700万円を求めて提訴

着替えや準備業務の時間を労働時間として扱わない病院の問題点

看護師や介護職員の休憩時間が確保されず、未払い賃金を求めて訴訟

「着替えも労働時間」 看護師ら約4700万円の未払い賃金求め提訴

 制服に着替える時間は労働時間にあたるなどとして、医療法人「北武会」が運営する「美しが丘病院」(札幌市清田区)の看護師や介護職員ら16人が15日、賃金の未払い分計約4700万円を求め、札幌地裁に提訴した。

 厚生労働省のガイドラインは、着替えなど業務に必要な準備行為の時間は「労働時間として扱わなければならない」としている。

 だが、訴状によると、同病院では始業時刻前と就業時刻後に着替えるよう定められ、労働時間とみなされていないという。

 他にも、看護師による点滴準備、介護職員によるおむつ補充なども、始業前の業務と決められ、時間外労働としての賃金(残業代)は支払われていない。

 また、病院の就業規則では1日60分の昼休みと仕事の合間の10分で計70分の休憩時間をとれる決まりだ。しかし看護師は、患者の対応などに追われ、10分休憩をとれない状態が昨年5月まで続いていたともいう。

 原告側は、着替えを1回5分(1日あたり10分)、準備業務の時間を職種に応じて10~25分と計上。これらの未払い賃金を過去3年分支払うように求めている。