洗濯したTシャツが「ウンコまみれ」に…中学生ホームレスを突然襲った「悲劇」
225万部発行された『ホームレス中学生』の新装版が登場。
相方の川島明も感動し、「やっぱりこれめちゃくちゃええ本やな」とコメント。
主人公のライフハック術や洗濯物トラブルについて描かれている。
発行部数225万部。日本の歴代ベストセラーTOP30に入る『ホームレス中学生』(田村裕 著)が17年ぶりに【新装版】となって戻ってきた。
相方である川島明さんも、「初めて読んだ時より笑った。初めて読んだ時よりちょっと泣いた。田村、やっぱりこれめちゃくちゃええ本やな」とコメントを寄せている。
今回は、公園で暮らす中学生、田村少年の究極のライフハック術・洗濯物は鉄棒に干す!をご紹介したい。
【Tシャツとの悲しい別れ】
洗濯はどうしていたかというと、着替えもあり水道もあったのでわりと小まめにできた。だが、洗剤はもちろん無いので、手でゴシゴシするだけだと意外と汚れは落ちないものだった。
洗剤って凄いなと思った。洗濯機の偉大さもわかった。
洗った洗濯物は、鉄棒に干した。
見た目は物干し竿とそんなに変わらないが、鉄棒というだけあって、あの棒は鉄である。しかも野晒し。乾いたTシャツを取り込もうと手にしたら、掛けてあった部分にびっちりと錆が付いていた。
遠くから見たらボーダーのデザインに見えなくもなかったが、近くで見ると錆は錆だった。せっかく洗ったのに汚れるという本末転倒の結果 。
とても悲しかった。お気に入りのTシャツが駄目になってしまった。
しかし他に干せそうな所が無かったので、その駄目になったTシャツで鉄棒の錆を拭いて落とした。それ以降は多少、錆が付いてもデザインが変わるほどは付かなくなった。犠牲になるのはこの一枚で済むはずだったのに……。
もうひとつ厄介だったのは風である。
洗濯ばさみがあれば良かったが、当然のように公園には見当たらなかった。
洗った服をただ鉄棒に掛けているだけなので、朝起きると風に飛ばされて地面に落ちていることが結構あった。地面には砂利が敷いてあったので、Tシャツは砂まみれになっている。
乾いてから落ちていた場合は払えばどうにかなる程度だったけど、乾ききっていないうちに落ちてしまったときはこれでもかというぐらい砂が付いていて、まるでフジツボかと思った。
そして、ここで起こったさらなる悲劇。
風が強過ぎてTシャツが無くなっていたのである。