偽ブランド香水を販売 詐欺容疑で通販サイト「香水の館」社長逮捕

AI要約

愛知県警が高級ブランドの香水の偽物を販売し、12億円の売り上げを上げた香水販売会社の社長が詐欺容疑で逮捕された。偽造された香水は大手通販サイトを通じて販売された。

逮捕容疑は、女性に偽のシャネル香水を販売し、代金をだまし取ったこと。同社は20社以上のブランド香水を偽造し、配合は社内でマニュアル化されていた。

元従業員らの証言から事件が発覚し、中嶋容疑者は以前から詐欺容疑で逮捕されていた。県警は他の関係者についても調査を行う。

偽ブランド香水を販売 詐欺容疑で通販サイト「香水の館」社長逮捕

 高級ブランドの香水の偽物を販売したなどとして、愛知県警は5日、愛知県瀬戸市の香水販売会社「ジーラック」社長、中嶋恒彦容疑者(40)=名古屋市西区=を詐欺容疑などで逮捕した。同社は大手通販サイトに「香水の館」という店名で出店し、偽造した香水をブランド品と偽って販売するなどし、年間約12億円を売り上げていたとみられる。

 逮捕容疑は5月8日ごろ、大手通販サイトを通じて注文した名古屋市熱田区の女性(55)に、偽のシャネルの香水セット(1・5ミリリットル×3本)を販売し、代金1680円をだまし取ったなどとしている。容疑を認めているという。

 同社は県警によると、高級ブランドの香水にエタノールを混ぜたり、自社ブランドの香水を詰めたりしたボトルを、本物の香水と偽り販売していたという。シャネルやクロエなど20社以上、80種以上のブランド香水を偽造していたとみられる。配合は社内でマニュアル化されており、2021年ごろから偽造していた疑いがある。

 同社運営サイト「香水の館」には「匂いが違う」「薄い」などといった口コミが寄せられており、元従業員らの証言などから事件が発覚した。県警は他にも偽造に関与した社員がいるとみて調べる。

 中嶋容疑者は、新型コロナウイルス対策の雇用調整助成金を詐取したとして詐欺容疑で既に逮捕、起訴されている。【田中理知、荒木映美】