平井文夫氏「新たな保守政治家の出現に期待」 千葉「正論」懇話会詳報

AI要約

フジテレビの平井文夫特別解説委員が千葉市中央区で開かれた講演会で政治について語った。

米大統領選や自民党総裁選の動向について触れ、麻生副総裁と菅前首相を分析した。

候補者の特徴や政治家の出現に期待をかけながら、今後の政界の展望を示した。

平井文夫氏「新たな保守政治家の出現に期待」 千葉「正論」懇話会詳報

7月19日に千葉市中央区で開かれた千葉「正論」懇話会(会長・宮澤英男千葉信用金庫理事長)の第83回講演会で、フジテレビの平井文夫特別解説委員が「政治における保守とは何か」と題して国内外の政治について縦横に語った。今秋に迫る自民党総裁選では、麻生太郎副総裁が党内主流派の、菅義偉前首相が非主流派の「キングメーカー」として動向が注目されていることや、予想される顔ぶれを紹介した。また、自民で保守政治を牽引(けんいん)していくような新たな政治家の出現に期待を寄せた。

■欧米政治にリベラルに偏りすぎた反動

平井氏はまず、米大統領選の行方について触れた。

「これまでの欧米の政治が人権問題などでリベラルに偏りすぎた。その反動がみられる」として、直前に暗殺未遂にもあった共和党のトランプ前大統領が優勢との見方を示した。

その場合には「日本には防衛費増額などの圧力がかかる」と予測し、「安倍晋三元首相のように米国と堂々と渡り合える強いリーダーであれば日本も問題はないのですが…」と語った。

政権を担う自民党のリーダーは今秋の総裁選で決まる。平井氏は候補者が名乗りを上げるのは「お盆明けになる」と前置きした上で、麻生副総裁と菅前首相の最近の動きを紹介した。

麻生副総裁については「義理人情に厚いが、意外に政局観がなく、実は手持ちの札が少ない」と評し、「本当は上川陽子外相を推したいが、上川氏に全くその気がない」「コバホーク(小林鷹之前経済安全保障担当相)を総裁選に引っ張ってくるという裏技もあるが、最後は何となく岸田文雄首相(党総裁)で行く気がする」と予想した。

■どの候補も決め手に欠ける

逆に、菅前首相については「政局観がある」とし、「今回は石破茂元幹事長が本命らしいが、最近は小泉進次郎元環境相に父親の純一郎元首相が『(次期衆院選は)党の存亡をかけた戦いになるので、党のために働け』と言った、との情報もあり、進次郎推しになっているらしい」と語った。

また、「菅前首相は、全ての政策の裏の裏まで分かる加藤勝信元官房長官が自民総裁には一番いいと考えているが、加藤氏の発信力が弱い」とし、岸田首相も含め「どの候補も決め手に欠ける」として「様子見するだろう」との見方を示した。