北アルプスや八ヶ岳連峰 遭難相次ぐ 27日

AI要約

27日、北アルプスや中央アルプスで複数の登山事故が発生。無職女性が頂上付近で転倒し右腕骨折の疑い、会社員男性が岩で転倒して負傷、無職男性が落石を避けようとして転倒し頭部を負傷、そして60代男性が体調不良で死亡するなど、警察や救助隊が出動して搬送する事故が相次いだ。

安曇野署、茅野署、駒ケ根署、松本署など各署が事故現場に出動し、ヘリコプターでの救出や病院への搬送を行った。27日に入山した登山者たちの中には、強風や天候などの悪条件下での行動が事故につながった可能性がある。

最も重要なのは、登山事故。その他にも、救助活動や体調不良による行動不能、転倒などの要因が挙げられる。安全対策の重要性が再確認される出来事となった。

北アルプスや八ヶ岳連峰 遭難相次ぐ 27日

 長野県警安曇野署によると、27日、北アルプス東天井岳の頂上付近 (約2760メートル)で、京都市の無職女性(72)が、浮き石を踏んで転倒した。

 

 女性は山小屋まで移動。医師の診察を受けた結果、右腕骨折の疑いがあり、山小屋を通じて救助要請した。県警ヘリコプターで救助、松本市内の病院に搬送された。重傷のもよう。

 安曇野署によると、女性は26日、22人パーティーで、中房温泉登山口から入山。27日は燕岳から東天井岳に縦走中だった。

 長野県警茅野署によると、27日、八ヶ岳連峰阿弥陀岳南沢の登山道(約2200メートル)で、東京都東村山市の会社員男性(53)が、岩で足を滑らせて転倒し、負傷した。

 男性から依頼を受けた別の登山者が付近の山小屋へ連絡。山小屋から救助要請を受け、諏訪広域消防本部特別救助隊、県警山岳安全対策課救助隊員、茅野署山岳遭難救助隊員が出動した。救急隊に引き継ぎ、茅野市内の病院へ搬送した。男性は左脚を負傷したもよう。

 茅野署によると、男性は26日に単独で八ヶ岳連峰赤岳に入山。27日は赤岳から美濃戸口に下山中だった。

 長野県警駒ケ根署によると、27日午後、中央アルプス宝剣岳の八丁坂付近(約2750メートル)で、茨城県つくば市の無職男性(82)が、落石を避けようとして転倒し、負傷した。

 他の登山者ら救助要請があり、駒ケ根署山岳遭難救助隊、中央アルプス地区山岳遭難防止対策協会救助隊が出動。駒ケ根市内の病院に搬送された。男性は頭部を負傷し、軽傷のもよう。

 駒ケ根署によると、男性は27日、日帰りの予定で知人と6人パーティーで中央アルプス駒ケ岳に入山し、下山中だった。

 長野県警安曇野署によると、27日、北アルプス燕岳第1ベンチ付近(約1750メートル)で、60代の男性が体調不良で行動不能となった。

 同行者から救助要請があり、安曇野署山岳遭難救助隊員、松本広域消防局の隊員が出動。男性は県警ヘリコプターに収容、松本市内の病院に搬送されたが、死亡が確認された。

 安曇野署によると、男性は27日に2人パーティーで北アルプス燕岳に入山した。

 長野県警松本署によると、27日午前8時20分ごろ、北アルプス奥穂高岳の白出のコル付近(標高約2980㍍)で、栃木県小山市の会社員男性(57)が体調不良のため行動不能となり、同行者から救助要請があった。県警ヘリコプターが出動し、午前9時40分に救助し、松本市内の病院に運んだ。

 会社員男性は2人パーティーで26日に上高地から入山。テント場で体調不良になった。