浴槽はヒビだらけ…天井からは大量の水 ずさんな学校経営で“廃墟”の寮 部員6人で全国大会出場のバスケットボール部 和歌山南陵高校

AI要約

和歌山南陵高校のバスケットボール部は、県代表として4年連続全国出場を果たす強豪チームで、全員が県外からバスケ留学してきた選手で構成されている。

チームは6人の部員だけで構成されており、1人の控え選手しかおらず、練習環境も厳しい状況にある。

学校経営のずさんさが原因でバスケットボール部の環境は劣悪で、給料未払いや教職員のストライキなどが行われるほど深刻な状況にあったが、新しい理事長のもとで変化が期待されている。

浴槽はヒビだらけ…天井からは大量の水 ずさんな学校経営で“廃墟”の寮 部員6人で全国大会出場のバスケットボール部 和歌山南陵高校

今年のインターハイで、県代表として全国に挑む和歌山南陵高校のバスケットボール部。

実は4年連続全国出場の強豪です。

みなさんの出身地は…

(部員)

「名古屋市です」

「愛知県知立市です」

「ナイジェリア」

全員県外からバスケ留学してきた選手ばかり。しかし、実は部員はこの6人だけ。バスケの公式試合は5人制のため、控え選手は1人だけというギリギリのチーム事情。

しかし、練習環境はもっと厳しい状況です。

■トイレの天井からは大量の水 浴室はヒビだらけ

(バスケットボール部 和中祐輔監督)

「カーテンに所々穴があいている。シュートを打つときにまぶしくて、ゴールが見えないということもある」

「コートが狭い。3ポイントラインとハーフラインの長さがものすごく短い。縦が3~4メートルは短いのかな」

しかし、これは序の口。彼らが暮らす寮はもっと劣悪な環境でした。

雨が降ると、トイレの天井から大量の水。

(大石邦彦アンカーマン)

「4階の天井が見える…」

さらに、浴室は…

(大石)

「ええ!?タイルがはげてる」

「正直、肝試しみたいな感じ」

こうなった背景には以前の、ずさんな学校経営が。

■給料未払いで教職員の全面スト&生徒の募集停止

少子化で定員割れが続いた中、おととしには給料未払いで教職員の全面ストが起こり、生徒の新規募集も停止に。

設備の改修も出来ず老朽化が進んでいた中、今年4月に学校経営を引き継いだのが大分県でコンサル会社を経営する、甲斐三樹彦さんでした。

(和歌山南陵高校 甲斐三樹彦理事長)

「自分も引き継いだ時に、帳簿を見て『うわ…』と正直思いました」

(大石)

「借金はどれくらいあった?」

(甲斐理事長)

「2億5000万。プラスその他、諸々の滞納金があったのでざっくり言うと、5億とか」

実は以前にもここで働いていましたが、ずさんな経営に抗議して解雇されたという甲斐理事長。生徒たちを救いたいと理事長を買って出ましたが、自分の持ち出しや寄付金だけでは難しいのが現実です。