愛知・岡崎署で勾留中の男性死亡事件、当時の署員らは「不起訴相当」

AI要約

愛知県警岡崎署の留置場で男性が死亡した事件で、不起訴となった当時の署員について検審が「不起訴相当」と議決した。

検審は、業務上過失致死罪で不起訴となった署員に対し、脱水状態を認識できなかった過失はないとの見解を示した。

元警部が業務上過失致死罪で略式起訴された一方、特別公務員暴行陵虐罪で不起訴となった他の署員もいた。

愛知・岡崎署で勾留中の男性死亡事件、当時の署員らは「不起訴相当」

 愛知県警岡崎署の留置場で2022年12月に勾留中の男性(当時43)が死亡した事件をめぐり、名古屋第二検察審査会は、業務上過失致死罪などで不起訴になった当時の署員らについて「不起訴相当」と議決した。

 18日付の議決要旨によると、同罪で不起訴となった署員2人について、検審は「(男性の)脱水状態を認識できなかったことに過失はなく、生命の危険の予見は困難」と指摘。特別公務員暴行陵虐罪で不起訴になった署員2人については「刑事責任は軽視できない」としつつ、暴行の態様や、懲戒処分などの社会的制裁を受けたことなどを踏まえ、「刑事処分が不可欠とまではいえない」と結論づけた。

 事件をめぐっては、留置主任官だった元警部が2月に業務上過失致死罪で略式起訴された。元警部の特別公務員暴行陵虐などの容疑や、今回不起訴相当となった署員を含む当時の他の署員8人は全て不起訴となっていた。(高橋俊成)