「言葉に出せない怒り」別府ひき逃げ 被害者が胸の内語る 一緒にいた友人は死亡 八田與一容疑者逃亡2年【大分発】

AI要約

2年前に大分県別府市で起きた大学生2人が死傷したひき逃げ事件の被害者が、事件から2年経った今も悲しみと怒りを抱えている。

重要指名手配されている犯人の行方不明により被害者はclosureを得られず、捜査当局も情報提供を呼びかけている。

胸に残る友人の思い出を大切にしながら、被害者は明るい未来に向けて前進しようとしている。

「言葉に出せない怒り」別府ひき逃げ 被害者が胸の内語る 一緒にいた友人は死亡 八田與一容疑者逃亡2年【大分発】

大分県別府市で起きた大学生2人が死傷したひき逃げ事件は6月29日で発生から2年を迎えた。

現場から逃走した八田與一容疑者が道路交通法違反のひき逃げの疑いで重要指名手配されているが、依然行方は分かっていない。

この事件は2022年6月29日、別府市の交差点でバイクに乗っていた男子大学生2人が車に追突され、このうちの1人が亡くなったものである。事件発生からちょうど2年となるのを前に、6月中旬、ひき逃げをされてけがをした被害者の男子大学生がTOSの取材に応じてくれた。

男子大学生は現在、海外留学をするなど前を向いて歩き始めているが、大切な友人のことを片時も忘れることはないという。

被害に遭った男子大学生:

「亡くなった彼といろいろ話していたこと、将来の話とか将来の自分たちの姿とかを実現させようという意味合いでこっち(海外)に来たというのがある。何している時でも頭の片隅にはずっと彼が(いて)支えてくれている。とてつもなく、すごく大きい原動力になっている。思い悩むこととか色々混乱があったが、もし彼が僕を見てたら『何してんだ』と、背中を叩いてくれるじゃないけど、喝を入れてくれそうな気がする」

そして、八田容疑者が重要指名手配となった今でも捕まらないことに強い憤りを感じていた。

「正直実感が沸かないが、もう2年経ったのかという悔しい気持ち。歯がゆさは消えない。もう2年もずっとモヤモヤしてるし、いろんな感情がモヤモヤしているから、言葉には出せない怒りがある。2年経って進捗がないというのはちょっとどうなのかなと正直思う。(八田與一容疑者に対しては)人を死なせて、大事な命を奪って、まだ逃げ回ってるのがすごい腹立たしい」

「こんなに情報社会で手がかりとかも見つけやすそうなのに、なんでこんな時間かかってるのっていう。今こういう捜査を行っていて、今ここにいる可能性があるとか(を発表すべき)。2年経つと人間だから (記憶が)消えていくが、僕が絶対このことを薄れさせたくない。もう2度と起こって欲しくない。誰の身にも」

こうしたなか、大分県警は6月28日に八田容疑者の現在の風貌を想像した似顔絵を公開。

翌日には大分県内のほか東京、大阪などの都市圏でチラシを配り情報提供を呼びかけた。

大分県警は7月9日、八田與一容疑者の似顔絵公開後1週間で、2023年と比べて約3.5倍の情報が寄せられたことを明らかにした。

また、これまでに寄せられた情報は7月4日時点で、6100件を超えたという。

県警は「事件を風化させることがまずいこと。情報が集まったことについては効果があったと思っている。情報を精査し関東などでも捜査する態勢を整えて、身柄確保と真相解明に取り組む」と話している。

(テレビ大分)